トップ>話題の不動産キーワード>VOL.47 IoT住宅:近未来の暮らしを暗示する最先端の住まい
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2018年12月19日
IoT住宅という言葉を見聞きすることが多くなった。だが、その実態は案外知られていない。そもそもIoTって何?というところから解き明かしてみたい。
出典:国土交通省「IoT技術等を活用した次世代住宅懇談会」資料より
IoT(アイ・オー・ティー)はInternet of Thingsの略。訳すとモノのインターネットとなる。コンピュータ同士をつないで情報を得る、情報を交換するのがインターネットだが、そのインターネットとモノを結びつけたのがIoT。インターネットを介してモノ同士がつながり、制御されていく世界だ。交通や医療、生産現場などさまざまな分野での活用が期待されている。
では、IoTを住まいに採り入れると、どのような暮らしが実現するのだろうか? 一般的にIoTで実現する暮らしは次のようなイメージだ。
朝、起床したらスマートスピーカーに「おはよう」と呼びかける。すると、照明がON になり、シャッターやカーテンが自動で開く。コーヒーメーカーも自動で作動する。そして「行ってきます」で、照明がOFFに、カーテンが閉まり、お掃除ロボットが始動。
出先でも、カギのかけ忘れをスマートフォンでチェックしたり、エアコンや照明を制御したりできる。子どもや年老いた親の様子を映像で確認して見守ることも可能。
帰宅すると「ただいま」の一言で照明がONになり、エアコンが作動する、といった具合だ。
このように、スマートフォン、スマートスピーカーを通して、住まいの中のモノを制御し、セキュリティや利便性を高め、快適な暮らしを実現するといったイメージが展開されている。
少し前までよく話題になったスマートハウスは、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)というエネルギー制御システムを中心に、太陽光発電システムなどの創エネ設備と連携して家庭内で使われるエネルギーをコントロールし、省エネに結びつけようというものだった。
これに対してIoT住宅は、スマートハウスも踏まえながら、より広範囲な概念になるだろう。例えば冷蔵庫の中身を出先でチェックして足りないものを買って帰る、あるいは即座にインターネットで注文する、風呂の湯を沸かすといった暮らしの中でのさまざまな利便性の向上が含まれる。
→スマートハウスについては、「話題の不動産キーワード:スマートハウス」を参照
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