トップ>話題の不動産キーワード>VOL.28 ゼロエネルギーハウス:家庭で消費するエネルギーを差し引きゼロにする住宅
※記載内容は、情報公開時点の法令並びに執筆者による情報に基づいています。
2015年10月21日
ゼロエネルギーハウスのイメージ
多くの住宅メーカーが本腰を入れて取り組み始めた「ゼロエネルギーハウス」。家庭で消費するエネルギーがゼロになるという。いったいどんな仕組みでゼロエネルギーが可能になるのだろうか。その仕組みを紹介するとともに、開発の背景も見ておこう。
家庭の消費エネルギー以上のエネルギーをつくりだせる住宅
家庭では冷暖房や給湯、照明などに日々エネルギーを消費している。かつてはこうしてエネルギーを消費するのみだったが、最近は太陽光発電など住まいに創エネルギー設備を導入し、自宅で発電、家庭で消費、余れば電力会社に売るケースが増えてきた。使うだけでなく、一方でエネルギーをつくりだす、これがゼロエネルギーハウスを生む仕組み。この仕組みによって年間の一次エネルギー(※)消費量が実質的にゼロ以下になる住宅を「ゼロエネルギーハウス」という。
※石炭や石油、天然ガス、ウランなどから得られ、電気や都市ガスなどに加工される前のエネルギー
省エネルギー住宅がベースになる
仕組みは単純だが、実現するためには住宅の断熱性を上げる、エネルギーをコントロールする設備を導入するなどの工夫も必要だ。いくらエネルギーをつくりだしても消費を抑える工夫がなければ、ゼロエネルギーの達成にはほど遠い。家庭のエネルギー消費のうち約25%を占めるのが冷暖房、とくに暖房だが、その消費量を抑えるためには、住まいをきっちり断熱することが必要で、現行の省エネルギー基準に沿った住まいづくりが不可欠。また、設備も例えば給湯器を省エネタイプにするなどの工夫がいる。 さらにHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)や蓄電池の導入で、エネルギーをコントロールしながら無駄なく使う工夫も大切だ。つまり「ゼロエネルギーハウス」は、省エネ住宅をベースに、創エネ設備を導入することで可能になるということだ。
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