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VOL.37「都市ガス小売り自由化」家庭のガスも選べる時代へ 執筆:不動産コンサルタント/平野雅之

2017年04月19日

電力小売り・都市ガス小売り「段階的自由化」の経緯

電力小売り・都市ガス小売り「段階的自由化」の経緯

2016年4月の「電力小売り」自由化に続き、2017年4月1日には「都市ガス小売り」も自由化された。原則として電気もガスも自由に選べるようになったわけだが、現実には一定の壁も存在する。都市ガスの自由化によって何が変わったのか、電力の自由化とは何が違うのか、主なポイントを確認しておこう。


ガス会社を変更しても
ガス機器やメーターはそのまま使える

これまで一般家庭向けには、地域ごとの都市ガス会社が、それぞれの営業エリアで独占供給をしてきた。ガス管敷設などのインフラ整備に多額の資金を要するほか、それぞれの家庭内におけるガス機器の点検、ガス漏れなど緊急時への対応も求められたためだ。


今回の自由化にあたっては、既存のガス管をそのまま共同利用し、新規参入会社はその使用料にあたる「託送料金」を地域のガス会社に支払うことになる。契約者が使用したのと同じ量の同質ガスを供給するものであり、新規参入会社と契約した一般家庭でガス機器などを交換する必要はない。


また、電力小売り自由化の際には遠隔検針を可能にするため、スマートメーターへの切り替えが進められた。だが、都市ガスの場合は契約先を変えてもガスメーターは従来のままだ。毎月の検針はこれまでどおり検針員が行うほか、ガス漏れなどへの緊急対応も地域のガス会社が担当する。日常におけるガス機器の点検や事故発生防止のための活動など、「頻度が少なく緊急性のない業務」を新たに契約したガス会社が担うことになる。


したがって、都市ガス会社を乗り換えるときには、webや店頭などで手続きをするだけで済む。ガスの供給や利用に何ら変わることはなく、工事なども必要ない。ガス料金の支払い先とその料金体系だけが変わると考えればよいだろう。


なお、契約先のガス会社が倒産したり供給ができなくなったりしたときは、従前の都市ガス会社がバックアップする仕組みとなっている。その際に料金の支払いが少し複雑になる可能性はあるが、ガスの供給がストップして困るようなことはない。




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