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VOL.4 「カスタマイズ(DIY)賃貸」賃貸住宅でも好みの内装・仕様にカスタマイズ 執筆:住宅ライター/大森広司

2012年7月18日

UR都市機構が多摩ニュータウン南大沢学園二番街(八王子市)に開設した「DIY住宅」モデルルームのキッチン

UR都市機構が多摩ニュータウン南大沢学園二番街(八王子市)に開設した「DIY賃貸」モデルルームのキッチン。白いタイル壁をモザイクタイルに、フローリングの床を塩ビタイルにDIYで張り替えている

賃貸住宅というと、これまでは「壁に釘一本打てない」というケースが一般的だった。だが近年になって、賃貸でも内装や仕様を自分の好みに変えられる「カスタマイズ賃貸」や「DIY賃貸」が登場してきており、民間の賃貸住宅だけでなく、公的な賃貸住宅でも広がる動きがみられる。


壁や床に手を加えても
原状回復しなくてOK

賃貸住宅に住んでいるときは通常、室内をリフォームすることはもちろん、壁の色を替えたり釘を打ったりすることも難しい。というのも、借りた住宅を退去する際には、原則として借りたときのままの状態で返さなければならないからだ。これを「原状回復義務」といい、畳の変色や家具を置いた跡のカーペットのへこみなど「通常の住まい方による劣化や汚れ」以外は、借りた人の負担で元に戻す必要がある。

原状回復義務についての詳細は、不動産基礎知識:借りるときに知っておきたいこと:8-3「原状回復の取り決めについて」参照

だが、賃貸といえども、住む人の好みで手を加えたいというニーズがあることもたしかだ。壁に大きな傷を付けずに取り付けられる棚や、あとからはがせる壁紙なども商品化されているが、まだ種類は限られる。そこで最近、注目されているのが、原状回復義務の制約を受けずに、内装や仕様を変えられる「カスタマイズ賃貸」だ。自分でDIY(Do it yourself)しながら変えられる物件もあり、「DIY賃貸」と呼ばれる場合もある。

カスタマイズできるといっても、なんでも好きなように変えられるというわけではないので注意が必要だ。まずどんな物件でも原則として、壁や床のコンクリートなどの構造部分に手を加えることはできない。物件によっては壁や床、照明などカスタマイズできる部分が限定されているケースもある。また集合住宅で床材を取り替える場合は、下の階に足音などが響きやすい素材は使えないなどのルールも守らなければならない。

カスタマイズやDIYをする場合、費用は借りる人が自分で負担することになるが、その分の家賃が安くなるとは限らない。築年の古い物件などでは安く借りられるケースもあるが、一般的には周辺相場並みの家賃になると考えておくべきだろう。仮に借りた人が高額な内装や設備などに取り替えた場合でも、費用を大家に請求するといったことはできないのが一般的だ。



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