自分で入居者を探すことも不可能ではありませんが、契約に至るまでには、法律その他の専門的な知識も必要となるため、不動産会社に仲介を依頼することが多くなっています。
依頼を受けた不動産会社は、賃料設定と入居者募集、賃貸借契約の締結と引渡しに至るまでのサポートをしてくれます。このような、取引全般のサポートに対して仲介手数料が必要となります。ただし、賃貸の仲介で受けられるサービスは、不動産会社ごとに異なることもあるため、事前にしっかりと確認することが重要です。
トップ不動産基礎知識:貸すときに知っておきたいこと4.仲介・管理を依頼する会社を選ぶ:4-3 仲介を依頼する
ここでは、入居者の募集を行う不動産会社の仲介業務の内容と、仲介を依頼するために不動産会社との間で結ぶ媒介契約について説明します。
自分で入居者を探すことも不可能ではありませんが、契約に至るまでには、法律その他の専門的な知識も必要となるため、不動産会社に仲介を依頼することが多くなっています。
依頼を受けた不動産会社は、賃料設定と入居者募集、賃貸借契約の締結と引渡しに至るまでのサポートをしてくれます。このような、取引全般のサポートに対して仲介手数料が必要となります。ただし、賃貸の仲介で受けられるサービスは、不動産会社ごとに異なることもあるため、事前にしっかりと確認することが重要です。
不動産会社に正式に仲介を依頼する前に以下の点について明確にしておきます。
賃貸を開始する時期、希望する賃料、募集活動の方法、その他の希望条件を明確に不動産会社に伝えることが重要です。ただし、希望条件では賃貸が困難な場合もありますので、不動産会社と十分に協議した上で、最終的な条件を決定するとよいでしょう。
不動産会社への依頼の形態には、「媒介」と「代理」があります。それぞれ特徴がありますので、自分の要望を踏まえて不動産会社と協議した上で決定しましょう。
→ 「仲介の依頼形態による違い」を参照
正式に仲介を依頼する前に、不動産会社が提示した仲介業務の内容を再度確認することも大切です。この確認を怠ると、受けられると思っていたサービスが受けられない事態を招くこともあります。
●どのような募集活動を行うのか
広告宣伝の内容(インターネット広告の内容、その他の媒体への掲載有無や頻度等)、指定流通機構への登録の有無、自社顧客への紹介の手順、他の不動産会社との連携の有無など、どのような募集活動が行われるのかを確認します。事前に募集活動の方針を協議しておきましょう。
●どのような報告を受けられるのか
募集活動の状況について、具体的にどのような報告を受けられるのかを確認したほうが望ましいでしょう。形式的な報告では、募集活動の実態を把握できないばかりか、不動産会社に対する不信感を抱くことにもつながります。
●契約に向けたサポート
入居申込者の審査、借主との条件の調整、入居予定者に対する物件や契約条件の説明(重要事項説明)、契約や入居手続など、どのようなサポートを受けられるかを確認します。
●入居後の対応
借主の入居後の管理業務も対応できるか、対応できない場合は登録管理業者などの不動産会社の紹介を受けられるかなどを確認します。
仲介業務の内容を明らかにした上で、仲介手数料を確認します。賃貸借の仲介手数料をめぐるトラブルは多いので、仲介手数料の法規制などをしっかりと理解して不動産会社と協議しましょう。
→ 「仲介手数料について」を参照
不動産会社と仲介業務の内容などについて合意したら、正式に仲介を依頼します。依頼するに当たっての留意事項は次の通りです。
賃貸借の仲介では、不動産会社に仲介に関する契約書面(これを「媒介契約書」といいます)の依頼者に対する交付が義務づけられていません。(売買の仲介は宅地建物取引業法により、義務づけられています。)したがって、媒介契約書の締結は不動産会社の任意となりますが、仲介をめぐるトラブルを回避するために、できれば契約書を結ぶことが望ましいといえましょう。
媒介契約書には不動産会社と合意した仲介業務の内容などをしっかりと明記するようにしましょう。なお、賃貸借の媒介契約書については、次のような参考書式があります。