トップ不動産基礎知識:貸すときに知っておきたいこと2.相場を知る:2-1 賃料相場を知る
住まいを貸すに当たって、収支の目安を把握するためには、「賃料相場」を知っておくことが必要です。
ここでは、賃料に関する基本的な考え方と賃料相場情報の入手方法などを紹介しています。
賃料相場は様々な要因に左右されます。特に、立地と物件の特徴の影響を強く受ける傾向があります。
中心からの距離 | 市街地の中心に近い場所ほど相場は高く、遠ざかるに従って相場は下がる。 |
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最寄り駅からの距離 | 最寄り駅に近い場所ほど相場は高く、遠ざかるに従って相場は下がる。 バス利用の物件は、徒歩圏内にある物件よりも相場は下がる。 |
利便性 | 利便性が高いほど相場は高くなる。 例えば、各駅停車しか止まらない駅より、急行などが止まる駅のほうが相場は高くなる。また、駅前の商業施設が充実している駅のほうが、充実していない駅よりも相場は高くなる。 |
築年数 | 築年数が経過すると建物が老朽化するだけでなく、部屋の仕様なども陳腐化するため、相場が下がる。 |
設備 | 居室や台所、浴室、トイレなどの設備の性能が高いほど相場は高くなる。 最近では、ブロードバンド対応なども相場に影響することもある。 |
建物の構造 | 構造が堅固であるほうが相場は高くなる。 最近では、耐震性なども相場に影響する可能性がある。 |
広さ | 一般的な広さや間取りでない場合には相場が下がる。 また、ファミリータイプとワンルームタイプでは、一般的に相場が異なる。 |
取引時期 | 入居希望者が多い時期は相場が高くなり、逆に少ない時期は相場が下がる傾向がある。 例えば、新年度の転勤や進学などに伴う転居が多くなる1~3月までは、一般的に入居希望者が多いことから相場が高くなる傾向がある。 |
*実際には上記の条件が組み合わされて相場に反映されます。また、本表で示す内容はあくまでも一般的な傾向であり、物件によっては当てはまらないこともあります。
まずは、自分で情報を集めることで、ある程度の賃料イメージをもつことが大切です。ただし、自分のイメージが誤っている場合もありますので、過度に先入観をもたないように注意しましょう。ここでは、賃料相場について入手できる情報を紹介しますので、相場観を養って、自分の住まいとの比較などをしてみましょう。
住まいの賃貸借の場合、一般的には募集時の賃料と、実際の契約賃料との差はあまり大きくないといわれています。そこで、まずは広告等に掲載されている物件の賃料情報を調べることで、ある程度の相場を把握することができます。ただし、実際に取引される賃料と掲載された賃料が一致するとは限りませんので、あくまでも参考情報として活用してください。
・インターネット広告等で住所や沿線・駅を絞って、物件の賃料を調べる
→ 「不動産を探す」を参照
各地域の平均的な賃料相場やその動向については、様々な統計情報が公表されています。
それらを調べることによって、エリアごとのおおむねの賃料相場やその変動を把握することができます。また、そのエリアの情報を多く扱っている不動産会社から相場情報を聞くことも有効です。
・首都圏、近畿圏の賃料相場の調べ方
→ 「相場・取引動向」を参照