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トップ > 国・自治体の取り組み > ①自治体の取り組みを支援する「空家等対策の推進に関する特別措置法」

1.国における取り組み

 空き家に関する現状と課題を踏まえ、ここでは国や自治体等の空き家に対する取り組みについて紹介します。

自治体の取り組みを支援する「空家等対策の推進に関する特別措置法」

 空き家に関する取り組みとして、各地の自治体では条例の制定など様々な施策を実施しています。しかし、空き家の情報収集や利活用・除却を促すには法制度や財政上・税制上の課題が多く、国が法的根拠を示して自治体の施策を支援することが必要でした。

 そこで2014年11月に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が議員立法によって成立し、2015年2月に施行、同年5月には立入調査や指導・勧告・過料等に関する規定が示され、全面施行されました(図表1)。

図表1 空家等対策の推進に関する特別措置法の概要

 この法律では、国が定めた基本指針に基づき、住民に最も身近な市町村が空き家等対策計画を策定し、法定協議会を設置。都道府県は技術的な助言や市町村間の連絡調整等を行うなど、行政の役割分担が明確になりました。空き家等対策計画では、空き家の実態調査を踏まえ、重点地区での所有者による適切な管理や利活用、除却後の方針のほか、「特定空家等」に対する措置などが定められることになりました。

「特定空家等」の対策が充実

 「特定空家等」とは、そのまま放置すれば倒壊の危険などがあり、衛生上や景観上の問題等を抱えていると市町村が判断したものを指します。「特定空家等」に対しては、自治体による立入調査や当該所有者等に対する修繕・除却に関する助言、指導、勧告、命令、行政代執行(命令等に従わない場合)が可能となりました。

 財政上の措置としては、空き家等対策計画に基づく施策費用の補助や地方交付税の拡充が示されました。税制に関しては、特定空家等に該当し除却・修繕等の勧告を受けた場合は、固定資産税と都市計画税の住宅用地特例の対象から除外されることとなり、危険な空き家の除却や適正管理を促す方針が示されました。

※固定資産税の住宅用地特例:課税標準額を200m²以下の部分は6分の1、200m²を超える部分は3分の1に減額。
※都市計画税の住宅用地特例:課税標準額を200m²以下の部分は3分の1、200m²を超える部分は3分の2に減額。

 また、所有者が明らかでない場合の特定方法については、不動産登記簿や住民票、戸籍謄本、固定資産課税台帳に記載された情報や、個人情報保護条例等で目的外利用が制限されている氏名・住所等について、必要な限度において市町村が内部利用できるようになりました。空き家対策は所有者などの理解と協力が不可欠であり、この法律だけで問題が一気に解消される訳ではありませんが、これまで市町村が展開してきた取り組みを促すものとして、今後の着実な進展が期待されます。

上記法律に関する情報の詳細は、以下のサイトで確認することができます。
URL→http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000035.html

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