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4.利活用に関するサービス

自分で空き家を利用する場合

 空き家利用の最も身近なケースは、親族や相続人等による居住や利用です。住宅は空き家の期間が長いほど傷みが大きくなり、新しく住む人のライフスタイルも以前と異なるため、リフォームやクリーニングサービス等の利用が多くなります。依頼先は一般的な住宅と変わりませんが、アフターサービスも考えると空き家の近隣で適切な業者を探すことが望まれます。

遠隔地の賃貸・売却では空き家バンクの活用も

 空き家を賃貸に出したり売却することも、一般的なケースとして考えられます。この場合の依頼方法は通常の不動産仲介と変わりませんが、遠隔地の場合は仲介業者の選択が難しくなるため、前述の空き家バンクのような制度の有無について、地元の自治体や不動産業界団体等に問い合わせると良いでしょう。

 近年、鉄道会社や不動産業界で相続空き家の賃貸転用を促す動きがみられます。例えば、神奈川県を地盤とする相模鉄道グループでは、家賃保証付きで空き家を賃貸するサービスを行っています。最長7年間の定期借家契約と家賃保証で3年分の家賃を前払いする仕組みで、前払い家賃をリフォーム費用に充当することもできます。定期借家契約のため周辺相場より家賃収入は低下しますが、固定資産税分をカバーできる家賃が得られる点がメリットとなります。鉄道会社では沿線価値を毀損させないため、住み替え支援を通じた空き家対策に注力する例が増えています。

修繕が必要な空き家ではDIY型賃貸も一考

これまで賃貸物件の修繕は貸主側が行うことがほとんどでしたが、最近では借主側が自費で室内をリフォームできるDIY(Do It Yourself)型賃貸が広がりつつあります(図表5)。すでに流通している物件をみると、躯体に影響のない範囲でリフォームが認められ、退去時の原状回復義務もありませんが、造作の買取請求は認められないケースが多いようです。

 空き家の賃貸では劣化した箇所を改修する必要性が高いため、修繕費の負担がネックとなっていました。この方法では、貸主は修繕費をかけずに現状のまま賃貸でき、DIY費用を負担した借主の長期入居も見込めるため、安定経営につながることが考えられます。借主も自分好みに改修ができ、自費でDIYするため賃料を相場より安くできるほか、原状回復費用がないことがメリットとなります。この方式を推奨する国土交通省ではガイドブックを作成しており、以下のURLで確認することができます。

URL→http://www.mlit.go.jp/common/001039342.pdf

図表5 空き家の「利活用」に関する事例 (新たな賃貸システム)

地域のニーズも踏まえて柔軟に

 空き家を物置代わりにしている所有者も多いようですが、居室の一部をトランクルームにし、その他の部分を貸し出す部分(パーシャル)賃貸という考え方も提唱されています。また、戸建住宅の空き家をシェアハウスや地域の福祉施設・交流施設に転換するケースもあります。いずれも改修費用を伴いますが、地域のニーズを的確に捉えることで空き家活用の選択肢は広がることが考えられます。

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