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6.自治体による予防・利活用・除却等への関与
⑩自治体による所有者への働きかけ
空き家の予防や利活用から除却に至るまで、自治体が空き家所有者等に対して積極的に働きかけを行う事例が増えています(図表10)。富山県砺波市では、高齢者を対象に予防啓発の一環として、市の広報誌に空き家対策の特集記事を掲載し、固定資産税の納税通知書に啓発チラシを同封する取り組みを行っています。秋田県湯沢市では、死亡届の提出時や施設入所時に空き家が生じた場合、管理者の連絡先を調べ適正な管理や雪下ろし等を依頼しています。特定空家の解体費助成等に関するチラシも提供しており、同様の取り組みは新潟県長岡市や石川県輪島市等でもみられます。
また、所有者が遠方在住の場合、和歌山県田辺市では空き家の写真や所在地周辺の地図を送付し、解体・修繕業者の紹介も行っています。宮崎県延岡市では相続人への郵送文に適正管理や遺産分割協議・相続放棄の案内を同封しており、愛媛県四国中央市では相続人多数の場合、キーパーソンに家庭裁判所や司法書士、弁護士等の活用を推奨しています。奈良県生駒市や橿原市では、不動産や建築、法律等の専門家団体と協定を締結し、空き家所有者の相談や売却・利活用等を促す仕組みを運営しています。広島市でも不動産の協定団体の相談窓口を紹介し、売却等を促す事例がみられます。
この他、管理不全の空き家所有者に対する通知文書を段階的に厳しくして改善を促す群馬県前橋市や、空き家バンク登録時に固定資産税の情報利用に同意を求める茨城県龍ヶ崎市等の例がみられます。このように、所有者の空き家対策を促す様々な取り組みが進んでいますが、自治体の予算や人的資源に制約がある中で、今後はハード面の利活用だけでなく、空き家の発生や長期化を未然に防ぐソフト面の対策がますます重要になると考えられます。


