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トップ > 空き家の現状と課題 > ⑦重要となる権利関係の問題

2.空き家に関する課題

重要となる権利関係の問題

 所有者の意思能力や親族間の合意形成に関しては、権利関係などを明確にする際のネックがあります。空き家の相続時には所有者が不明な場合もあり、先祖名義や過去の売り主のまま登記を放置していたり、そもそも登記されていないケースがあります(図表7)。

図表7 放置(管理不全)空き家における権利関係の問題点

 他人が空き家の所有者を探すことは、個人情報保護の壁もあり困難を極めます。相続をきっかけに共有者が拡散すると、管理を行う際に共有者の半数の同意を得る必要があり、処分時には共有者全員の同意が必要となるため、こうした事態を防ぐには予め遺言や遺言信託を活用することが求められます。

 所有者に判断能力が欠けていれば事実上何もできなくなる可能性もあり、その際は任意後見制度や成年後見人制度を利用して家庭裁判所に申し立てる必要があります。所有者や共有者の一部が生死不明の場合も家庭裁判所に失踪宣告を申し立てると、相続人が売買契約や賃貸借契約を行うことが可能となります。いずれにしても、空き家になる以前の対応が重要であり、親族間で空き家の予備軍を発見したら、日頃から権利関係も含めた十分なチェックを怠らないことがポイントと言えるでしょう。

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