トップ>不動産トピックス>一戸建て注文住宅の世帯主、35~39歳が過去最高水準に増加
(社)住宅生産団体連合会(以下、住団連)はこのほど、「2008年度戸建注文住宅の顧客実態調査」を行い、調査結果の要約および考察を発表した。平成12年度から毎年1回実施しており、今年で9回目。三大都市圏(東京圏、大阪圏、名古屋圏)と地方都市圏(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)が調査対象エリアで、有効回答数は3,206件だった。
調査によると、一戸建て注文住宅の世帯主において30歳代の割合が高いのは例年通りだが、特に35~39歳は23.8%で、調査を開始してから最高水準となった(図1)。25~29歳、30~34歳、45~49歳の割合も昨年度より増加する一方で、50歳代、60歳代は減少している。
また、世帯主の平均年齢は42.1歳で、昨年度の43.0歳よりさらに若年化した。
世帯主の若年化の影響として、住団連では「世帯主年齢が低下し、それに応じて世帯年収が減り、自己資金が減ったことから、借入金を増額するとともに、住宅の規模を縮小している傾向が読み取れる」と考察している。
図1:一戸建て注文住宅の世帯主年齢分布(全体)
※(社)住宅生産団体連合会 「2008年度戸建注文住宅の顧客実態調査」より抜粋
住宅取得費が年収の何倍かという比率を表す年収倍率は5.8倍で、昨年度の6.1倍より低下した。一方、借入金の年収倍率は3.7倍で、昨年度の3.6倍から上昇し、一貫して上昇を続けている(図2)。
住団連では、「顧客の返済負担は高まっており、特に取得層の多くを占める、年収の低い若い年代の負担が高くなっている」と考察している。
図2:住宅取得費と借入金の年収倍率推移
※(社)住宅生産団体連合会 「2008年度戸建注文住宅の顧客実態調査」