トップ>不動産トピックス>一戸建て注文住宅、建て替え率は4年連続減少。贈与額が増加し平均1,163万円に
(一社)住宅生産団体連合会はこのほど、「2015年度戸建注文住宅の顧客実態調査」を行い、調査結果の要約および考察を発表した。平成12年度から毎年1回実施しており、今年で16回目。調査対象エリアは、三大都市圏(東京圏、名古屋圏、大阪圏)と地方都市圏(札幌市、仙台市、静岡市、広島市、福岡市)で、調査票への記入は住宅メーカーの営業担当者が行い、4,182件の有効回答を基に顧客実態を分析したもの。
一戸建て注文住宅の世帯主の平均年齢は41.2歳で、前年度(平成26年度)の42.0歳から0.8歳低下した(表)。年齢分布で見ると、「例年どおり30歳代の割合が高く」42.7%(「30~34歳」22.3%、「35~39歳」20.4%)を占めた。60歳代は4年連続減少し、9.1%となった。
建て替え※1や買い替えなどの土地取得の状況を見ると、「建て替え」は4年連続で減少し27.7%(前年度29.6%)となった。一方、「土地購入・新築」※2は53.1%(同50.1%)に増加した。「買い替え」「土地購入・新築」「新たに借地・新築」を合わせた「更地に新築」は59.1%で、前年度の57.1%から増加する結果となった。
※1 「建て替え」は「従前居住地の古家を解体して新築」
※2 「土地購入・新築」は「新たに購入した土地に新築」
※(一社)住宅生産団体連合会 「2015年度戸建注文住宅の顧客実態調査」より抜粋
世帯年収は前年度の平均851万円から増加し、平均868万円となった。
建築費は平均3,370万円で、前年度の平均3,310万円から60万円の増加。土地代を含む住宅取得費は平均4,671万円(前年度4,554万円)に増加し、借入金も平均3,695万円(同3,540万円)に増加した。住宅取得費の年収倍率は6.07倍(同6.12倍)とほぼ横ばいだが、借入金の年収倍率は4.26倍(同4.16倍)に増加した。
住宅取得資金における「贈与あり」の割合は、前年度の21.5%から増加し22.1%となった。贈与ありと回答した人の贈与額は平均1,163万円で、前年度の1,054万円から増加した。贈与に係る特例制度の適用について見ると、「住宅取得資金贈与非課税特例」(73.7%)が特出して高く(図)、次いで「基礎控除と非課税特例の併用」(12.1%)、「基礎控除」(7.9%)、「相続時精算と非課税特例の併用」(4.7%)、「相続時精算課税制度」(1.3%)の順となった。
→ 贈与に係る特例制度についての詳細は、当サイト「住まいの税金:2.住まいを買うときの贈与にかかる税金」を参照
※(一社)住宅生産団体連合会 「2015年度戸建注文住宅の顧客実態調査」より抜粋