トップ>不動産トピックス>持ち家世帯の4割強にのぼる「時差家族」の負担軽減、住まいづくりにポイント
積水化学工業(株)住宅カンパニーの調査研究機関である(株)住環境研究所はこのたび、「時差家族に関する研究成果から①」を発表した。これは、平成27年5月に発表した「『時差家族の住まいと暮らし満足度』調査」の結果※を踏まえ、夜勤・交代制勤務や不定休の家族がいるために家族間で生活時間が揃わない家族を「時差家族」と定義し、時差家族を対象とした訪問聞き取り調査を実施して、家族間時差による負担軽減のための住まいづくりのポイントをまとめたもの。
※「『時差家族の住まいと暮らし満足度』調査」の結果は、当サイトでも紹介している。
平成27年5月に発表した「『時差家族の住まいと暮らし満足度』調査」(対象は築15年以内の持ち家に2人以上の家族で居住している人)の結果から、時差家族は、
(1)持ち家世帯の4割強を占める
(2)家族間時差に対する負担感が大きい
(3)「就寝環境」「家事分担」「経済性(光熱費など)」の負担軽減が住まいの課題である
という3点が明らかになった。
この調査結果を踏まえ、今回の研究成果では特に、「夫婦共働き世帯に多く見られる“休日が揃わない家族”」の住まいづくりポイントについてまとめている。
研究成果ではまず、休日が揃わない家族の例として、夫(住宅会社営業・休日は火水)、妻(小学校教師・休日は土日)、長女(小4・休日は土日)、長男(小2・休日は土日)の4人家族のタイムテーブルを比較検討し、一家の家族間時差による困りごとを整理した(表1)。
次にこれらの課題に対して、「就寝環境」「家事分担」「経済性」それぞれで、「プランニングで解決できること」「設備仕様で解決できること」に分けて、具体的な住まいづくりのポイントを提案している(表2)。
(株)住環境研究所 ミニニュースレター「時差家族に関する研究成果から①」
担当した同社研究員は、「今回、紹介した住まいづくりのポイントはいつかくる『時差家族になる時期』に備えて、休日が揃っている家族にもぜひ取り入れて欲しいポイントになる」とコメントしている。