トップ>不動産トピックス>住宅ローン利用者のペアローン利用比率、20~29歳では約2割に
2022年7月6日
三井住友信託銀行(株)の研究機関である三井住友トラスト・資産のミライ研究所は、このたび、「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2022年)の結果を発表した。2022年1月に、全国の20~69歳(関連業種(金融、調査、マスコミ、広告)従事者を除く)1万1,197人を対象として「令和の“住まい”と住宅ローン事情」についてインターネット調査を実施したもの。
自宅を購入した3,947人に、自宅購入での住宅ローンの利用の有無を単一回答で聞いたところ、「利用している(住宅ローンがある:返済中)」(36.1%)と「利用していた(住宅ローンで住宅購入したが、返済完了した)」(42.5%)を合わせると、78.6%が住宅ローンを利用していることが分かった。
住宅ローンを利用して住まいを購入した3,118人に、ローン設定時の頭金(物件価額に対しての比率)を単一回答で聞いたところ、「ゼロ(頭金なし)」が24.3%、「頭金が1割くらい」が19.7%となり(図1)、「『頭金ゼロもしくは1割程度』で自宅を購入」する世帯が4割以上を占める結果となった。
年代別に見ると、30~39歳(376人)では65.5%(「ゼロ(頭金なし)」38.6%、「頭金が1割くらい」26.9%)と6割超を占めており、同研究所では、「『物件価格は高止まりしていて、待っていても安くなりそうにない』『借入金利が上昇する前にローンで自宅を購入しておきたい』『住宅ローン減税のメリットを利用したい』『頭金を貯めていると、いざローンを組んだ際の返済完了時が高齢になってしまう』など、各世帯での切実なニーズの表れと考えられる」と見ている。
出典:三井住友トラスト・資産のミライ研究所 「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2022年)より転載
住宅ローンを利用して自宅を購入した3,101人に、住宅ローンの借入形態を単一回答で聞いたところ、「単独ローン」が77%、「ペアローン」が9%だった。年代別に見ると、「ペアローン」の割合は、20~29歳(107人)で21%、30~39歳(377人)で13%、40~49歳(710人)で11%、50~59歳(881人)で8%、60~69歳(1,026人)で7%となり、20~29歳で他の年代より高く、全年代の利用比率の2倍以上となった。
※ペアローンとは、一つの物件に対して、一定の収入がある複数の人がそれぞれに住宅ローンを契約し、互いに連帯保証人になる借り入れ方法のこと。
住宅ローンの当初借入額(中央値)を、単独ローンとペアローンとで比較すると、「単独ローンよりもペアローン額のほうが借入額は高くなる傾向」にあり、「特に20代では差分が大きく、ペアローンでの借入額は、単独ローンと比較して150%以上アップ」しているという(図2)。
出典:三井住友トラスト・資産のミライ研究所 「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2022年)より転載