トップ>不動産トピックス>2021年度におけるリバースモーゲージの申請戸数、前年度から約4割増加
2022年6月22日
住宅金融支援機構はこのたび、「【リ・バース60】の利用実績等について(2022年1月~3月分及び2021年度分)」を発表した。
リバースモーゲージとは、高齢者が保有している住宅を担保として融資を受け、高齢者(利用者)の死亡時等に住宅を処分して一括返済する仕組み。
同機構の【リ・バース60】は、取扱金融機関と同機構との「住宅融資保険」を活用するのが特徴のリバースモーゲージ型住宅ローンで、原則として満60歳以上が利用可能。毎月の支払いは利息のみで、元金は利用者が死亡した際に担保物件(住宅および土地)の売却などにより一括して返済する。担保物件の売却代金が残債務に満たない場合、相続人に残債務を請求する「リコース型」と、残債務を請求しない「ノンリコース型」がある。
担保評価額の50%または60%まで融資が可能で、住宅の建設や住宅の購入、リフォームといった住宅資金使途に利用できる(生活資金は対象外)。
2021年度の利用実績は、付保申請※1戸数が1,630戸(前年度(2020年度)比140.3%)(表1)、付保実績※2戸数が1,257戸(同125.0%)、付保実績金額が174.5億円(同123.3%)、取扱金融機関数(期末累計)が80機関(同112.7%)となり、いずれも前年度と比べ増加した。
※1 住宅融資保険を付保するために、事前に取扱金融機関から同機構に申請があったもの。
※2 融資が実行され、住宅融資保険が付保されたもの。
出典:住宅金融支援機構 「【リ・バース60】の利用実績等について(2022年1月~3月分及び2021年度分)」
2021年度に【リ・バース60】の借り入れを申し込んだ人の年齢は平均69歳で(表2)、年収は平均392万円。54.5%が「年金受給者」で、「会社員」が22.5%、「個人経営」が6.1%を占めた。資金使途を単一回答で聞いたところ、「注文住宅」(30.2%)が最も多く、次いで「新築マンション」(22.1%)、「借り換え」(20.9%)の順となった。資金計画については、所要額が平均2,829万円、融資額が平均1,550万円、毎月返済額が平均3.3万円で、利用タイプは、99.3%が「ノンリコース型」、0.7%が「リコース型」だった。
また、住宅または住宅ローンを必要とする理由を単一回答で聞いたところ、「住宅が古い」(46.6%)、「借り換え」(20.4%)、「住み替え」(17.5%)などが挙げられた。
出典:住宅金融支援機構 「【リ・バース60】の利用実績等について(2022年1月~3月分及び2021年度分)」