トップ>不動産トピックス>現在の住まいで解決しないといけない問題点、「面積の広さ」が最多
2022年6月8日
(株)ミサワホーム総合研究所はこのたび、2022年版の「これからの時代に求められる住まいのあり方」を発表した。ウィズコロナ、アフターコロナに求められる住まいや子育ての環境を考えることを目的として、「コロナ禍を通じた生活者の意識変化調査」(サンプル数773人)※と「コロナ罹患者家族調査」(サンプル数1,040人)を実施し、結果とあわせて、次世代を育てる住まいの提案についてまとめたもの。
ここでは、「コロナ禍を通じた生活者の意識変化調査」の結果について紹介する。
※ 今後2年以内に一戸建て住宅の購入を検討している年収400万円以上の人を対象として、2021年3月31日~4月8日にインターネット調査を実施した。
在宅時間の変化を単一回答で聞いたところ、「コロナ前と比べて在宅時間が増えた」が72.2%、「コロナ前と比べて在宅時間が減った」が2.6%、「変わらない」が25.2%となり、在宅時間が増えた人は約7割となった。
また、生活の価値観の変化を単一回答で聞いたところ、「変化があった」は75.2%、「変化はなかった」は24.8%となった。
衣食住の関心度の変化を、関心度に変化があった人に単一回答で聞いたところ、「高くなった」という回答の割合が多かったのは、「衣」(ファッションなど)では「部屋着・普段着」(80.3%)、「食」(食環境)では「食材」(94.4%)、「住」(住環境)では「自分の住まい(家)」(93.2%)などだった(図1)。一方、「低くなった」という回答は、「衣」では「外出着」(82.7%)、「食」では「外での知人・友人たちとの会食」(87.9%)、「住」では「近所付き合い」(61.3%)などで多く、同社では「外出自粛の影響を受け、外に出て人間関係を保つ際に必要な要素や行為の関心度が低くなっている」一方で、「自宅で利用するもの、自宅での生活を豊かにするものは高くなる傾向」にあると見ている。
出典:(株)ミサワホーム総合研究所 「これからの時代に求められる住まいのあり方」より抜粋
住まいに対する重視度を単一回答で聞いたところ、「とても高くなった」が42.2%、「やや高くなった」が36.2%で、合計すると「高くなった」が約8割を占めた。
現在の住まいで解決しないといけない問題点を複数回答で聞いたところ、最も多いのは「面積の広さ」(51.0%)で、次いで「収納の多さ、スペース」(46.3%)、「水回りの設備(キッチン、バス、トイレ、洗面など)」(42.8%)の順となった。
また、今後の住まいで重視する点を複数回答で聞いたところ、最も多いのは「間取り・ゾーニング」(58.5%)で、次いで「建物の耐震性」(57.4%)、「収納」(51.7%)の順となった。
「間取り・ゾーニング」と回答した人に、間取りやゾーニングのどのようなことを重視するかを複数回答で聞いたところ、間取りでは「リビング」(87.8%)、「ダイニング」(65.7%)、「寝室」(45.1%)の順(図2)、ゾーニングでは「仕事ができる場所(コーナーなど部屋の一部)」(29.6%)、「安心して置き配できるスペース」「仕事専用の部屋」(同率27.2%)の順となり、同社では、「ゾーニングに関しては、今までは住まいの空間は機能別のスペースが主流だったが、部屋の一部で仕事ができる場所や罹患時に隔離できる部屋など、機会に応じて使い勝手や機能が変えられる場所・空間が必要とされている」と見ている。
出典:(株)ミサワホーム総合研究所 「これからの時代に求められる住まいのあり方」より抜粋