トップ>不動産トピックス>住宅ローン利用者が利用した金利タイプは「変動型」が最多、「固定期間選択型」が増加
2022年3月16日
住宅金融支援機構はこのたび、「住宅ローン利用者の実態調査【住宅ローン利用者調査(2021年10月調査)】」の結果を発表した。2021年10月28日~11月4日に、2021年4~9月の間に住宅ローンを借り入れた全国の20~60歳未満の人(学生、無職は除く)を対象としてインターネットによるアンケート調査を行い、1,577件の回答を得たもの。2015年度までは年3回、2016年度からは年2回実施しており、今回の調査は2021年度の第2回に該当する。
住宅ローン利用者が利用した金利タイプ別の構成比を見ると、前回(2021年4月調査)と比べ、「変動型」は68.1%から67.4%に、「全期間固定型」は11.2%から10.9%にそれぞれ減少し、「固定期間選択型」は20.7%から21.7%に増加した(図1)。
さらに「固定期間選択型」の固定期間別の内訳を見ると、「10年超」が最多で前回より増加(前回42.1%→今回48.2%)し、「その他10年未満」(同4.5%→6.1%)、「2年」(同1.3%→1.5%)も増加したが、「10年」(同35.0%→31.6%)、「5年」(同7.4%→5.8%)、「3年」(同9.6%→6.7%)は減少した。
住宅の種類(注文住宅新築、注文住宅新築(敷地同時取得)、注文住宅建て替え、新築一戸建て、新築マンション、既存(中古)一戸建て、既存(中古)マンション)ごとに金利タイプ別の構成比を見ると、全ての住宅種類で「変動型」が最も多かった。特に、新築マンションでは「変動型」が75.1%となり、他の住宅種別と比べ、割合が最も多かった。
出典:住宅金融支援機構 「住宅ローン利用者の実態調査【住宅ローン利用者調査(2021年10月調査)】」
今後1年間の住宅ローン金利見通しを聞いたところ、前回と同様、「ほとんど変わらない」(前回65.0%→今回63.1%)が6割超で最多となったが(図2)、「現状よりも上昇する」(同20.4%→23.1%)が増加した。
金利タイプ別に見ると、「現状よりも上昇する」の割合は、「変動型」(同17.3%→19.6%)、「固定期間選択型」(同24.1%→31.9%)で増加し、「全期間固定型」(同32.1%→27.3%)で減少した。
フラット35※利用者以外に、利用した住宅ローンを選んだ理由(決め手)を複数回答で聞いたところ、「金利が低い」(70.8%)が最多となった。一方、フラット35利用者に、フラット35を選んだ理由(決め手)を複数回答で聞いたところ、「今後の金利上昇に備えてあらかじめ将来にわたる返済額を確定しておきたかった」(46.3%)が最も多く、次いで「金利が低い」(36.6%)、「フラット35S(優良住宅取得支援制度)を利用」(28.5%)の順となった。
※ 住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して提供している、全期間固定金利型の住宅ローン。
出典:住宅金融支援機構 「住宅ローン利用者の実態調査【住宅ローン利用者調査(2021年10月調査)】」