トップ>不動産トピックス>2020年7~9月期の既存(中古)住宅の成約件数、首都圏・近畿圏とも4~6月期から一転して増加
2020年11月11日
(公財)東日本不動産流通機構(東日本レインズ)と(公社)近畿圏不動産流通機構(近畿レインズ)はこのたび、2020年7~9月の首都圏・近畿圏における不動産流通市場の動向を発表した。
「首都圏不動産流通市場の動向(2020年07~09月)」は、東日本レインズに登録された不動産物件のうち、首都圏(東京都区部、東京都多摩地域、埼玉県、千葉県、横浜市・川崎市、神奈川県その他)における2020年7~9月の不動産流通市場の動向をまとめたもの。
2020年7~9月の首都圏における既存(中古)マンションの成約件数は9,537件(前年同期比1.4%増)で(表1)、大幅減となった4~6月期から再び増加に転じ、4四半期ぶりに前年同期を上回り、7~9月期としては1990年5月の同機構発足以降、過去最高となった。エリア別に見ると、東京都区部を除く全てのエリアで前年同期を上回り、埼玉県(同8.2%増)、千葉県(同3.7%増)、横浜市・川崎市(同2.6%増)では4四半期ぶり、神奈川県その他(同2.9%増)では5四半期ぶりに前年同期を上回る結果となった。
成約物件の㎡単価は、首都圏平均55.63万円(同3.6%上昇)で、エリア別に見ても、全てのエリアで前年同期を上回った。
成約価格は、首都圏平均3,656万円(同5.8%上昇)で、2012年10~12月期から32四半期連続で前年同期を上回る結果となった。
既存(中古)一戸建ての成約件数は3,664件(同8.5%増)で、既存(中古)マンションと同様、4~6月期の大幅減から再び増加に転じ、7~9月期としては1990年5月の同機構発足以降、過去最高となった。エリア別に見ても、全てのエリアで前年同期を上回り、東京都多摩地域(同12.3%増)と千葉県(同10.7%増)は4四半期ぶり、神奈川県その他(同13.6%増)は6四半期ぶりに前年同期を上回った。
成約価格は、首都圏平均3,162万円(同2.0%上昇)で、4~6月期(同10.0%下落)の大幅下落から再び上昇に転じる結果となった。
出典:(公財)東日本不動産流通機構 「首都圏不動産流通市場の動向(2020年07~09月)」
「近畿圏不動産流通市場の動向について(2020年7~9月期)」は、近畿レインズに登録された不動産物件のうち、近畿圏(大阪市、大阪府北部※1、大阪府東部※2、大阪府南部※3、神戸市、阪神間※4、兵庫県その他※5、京都市、京都府その他、滋賀県、奈良県、和歌山県)における2020年7~9月の不動産流通市場の動向をまとめたもの。
2020年7~9月の近畿圏における既存(中古)マンションの成約件数は4,432件(前年同期比4.4%増)で(表2)、4四半期ぶりに前年同期を上回った。エリア別に見ると、大阪市(同2.6%減)、大阪府南部(同11.5%減)、京都市(同4.5%減)、滋賀県(同1.2%減)、奈良県(同10.1%減)を除く7エリアで前年同期を上回り、特に、大阪府北部、神戸市、兵庫県その他、京都府その他では2ケタ増となった。
成約価格は、近畿圏平均2,367万円(同3.1%上昇)で、2四半期ぶりに前年同期を上回った。
既存(中古)一戸建ての成約件数は3,258件(同1.7%増)で、2四半期ぶりに前年同期を上回った。同機構では、既存(中古)マンションと同様、「4~6月期の既存(中古)一戸建て取引は大きく減少したが、7~9月期は前年を上回る水準を回復した」としている。
成約価格は近畿圏平均1,859万円(同0.5%下落)で、ほぼ横ばいながら2四半期連続で前年同期を下回った。
※1 大阪府北部(大阪市以外の淀川以北):池田市・箕面市・豊中市・吹田市・摂津市・茨木市・高槻市・三島郡・豊能郡
※2 大阪府東部(大阪市以外の淀川以南~大和川以北):門真市・守口市・枚方市・寝屋川市・交野市・大東市・四條畷市・東大阪市・八尾市・柏原市
※3 大阪府南部(大和川以南):高石市・河内長野市・松原市・羽曳野市・藤井寺市・富田林市・大阪狭山市・南河内郡・岸和田市・泉大津市・貝塚市・泉佐野市・和泉市・泉南市・阪南市・泉北郡・泉南郡
※4 阪神間:尼崎市・西宮市・芦屋市・宝塚市・伊丹市・川西市・川辺郡(猪名川町)・三田市
※5 兵庫県その他:神戸市と上記の阪神間を除く兵庫県内
出典:(公社)近畿圏不動産流通機構 「近畿圏不動産流通市場の動向について(2020年7~9月期)」