トップ>不動産トピックス>2019年度におけるリバースモーゲージの申請戸数、前年度から大幅増加
2020年6月24日
住宅金融支援機構はこのたび、「【リ・バース60】の利用実績等について(2020年1月~3月分及び2019年度分)」を発表した。
リバースモーゲージとは、高齢者が保有している住宅を担保として、生活資金等の融資を受け、高齢者(契約者)の死亡時等に住宅を処分して一括返済する仕組み。
同機構の【リ・バース60】は、取扱金融機関と同機構との「住宅融資保険」を活用するのが特徴のリバースモーゲージ型住宅ローンで、満60歳以上が利用可能。毎月の支払いは利息のみで、元金は利用者が死亡した際に担保物件(住宅および土地)の売却などにより一括して返済する。担保物件の売却代金が残債務に満たない場合、相続人に残債務を請求する「リコース型」と、残債務を請求しない「ノンリコース型」がある。
担保評価額の50%または60%まで融資が可能で、住宅の建設(建て替え)やマンション・一戸建て住宅の購入(住み替え)といった住宅資金使途に利用できる(生活資金は対象外)。
2019年度の利用実績は、付保申請※1戸数が980戸(前年度比191.8%)(表)、付保実績※2戸数が687戸(同233.7%)、付保実績金額が93.6億円(同211.3%)、取扱金融機関数(期末累計)が65機関(同125.0%)となり、いずれも前年度と比べ増加した。
※1 住宅融資保険を付保するために、事前に取扱金融機関から同機構に申請があったもの。
※2 融資が実行され、住宅融資保険が付保されたもの。
出典:住宅金融支援機構 「【リ・バース60】の利用実績等について(2020年1月~3月分及び2019年度分)」
2019年度に【リ・バース60】の借り入れを申し込んだ人の年齢は平均70歳で、年収は平均338万円。63.4%が「年金受給者」で、「会社員」が16.3%、「個人経営」が6.1%を占めた。資金使途を単一回答で聞いたところ、「一戸建て新築」(33.6%)が最も多く(図)、次いで「一戸建てリフォーム」(24.8%)、「新築マンション購入」(21.0%)の順となった。資金計画については、所要額が平均2,741万円、融資額が平均1,523万円、毎月返済額が平均3.0万円で、利用タイプは、98.3%が「ノンリコース型」、1.7%が「リコース型」だった。 また、住宅または住宅ローンを必要とする理由を単一回答で聞いたところ、「住宅が古い」(53%)、「住み替え」(20%)、「借り換え」(14%)などが挙げられた。
出典:住宅金融支援機構 「【リ・バース60】の利用実績等について(2020年1月~3月分及び2019年度分)」