トップ>不動産トピックス>2019年の新築マンション発売戸数は前年から減少し7万660戸、平均価格は3年連続上昇
2020年3月11日
(株)不動産経済研究所はこのたび、「全国マンション市場動向-2019年のまとめ-」を発表した。
2019年1~12月の間に全国で発売された新築マンションは7万660戸で(表1)、前年(2018年)の8万256戸から9,596戸(12.0%)減少し、2年ぶりの7万戸台となった。「首都圏、近畿圏、東海・中京圏、九州などが軒並み減少して」おり、「1976年(4万9,955戸)以来の低水準」だという。
地域別の発売戸数は、首都圏3万1,238戸(前年比15.9%減)、近畿圏1万8,042戸(同13.9%減)、東海・中京圏4,650戸(同9.1%減)、北海道1,390戸(同15.4%増)、東北1,837戸(同3.6%増)、関東1,332戸(同5.1%減)、北陸・山陰453戸(同0.7%増)、中国2,724戸(同2.1%増)、四国465戸(同47.6%減)、九州8,529戸(同1.6%減)だった。首都圏が全国に占めるシェアは44.2%で、4年連続で5割を下回る結果となった。
2020年は、全国で、前年(2019年)から約700戸減の約7万戸(前年比0.9%減)の発売見込み。地域別では、首都圏3万2,000戸(同2.4%増)、近畿圏1万7,000戸(同5.8%減)、東海・中京圏5,000戸(同7.5%増)、九州8,000戸(同6.2%減)、中国2,600戸(同4.6%減)と予想しており、同研究所では、「近畿圏、九州エリア、中国エリアなどが減少となる見込み」としている。
※(株)不動産経済研究所 「全国マンション市場動向-2019年のまとめ-」
2019年のマンション平均価格は4,787万円で(表2)、前年の4,759万円から28万円(0.6%)上昇し、3年連続で上昇した。㎡単価は72.6万円で、前年の71.3万円から1.3万円(1.8%)上昇し、7年連続で上昇した。平均価格、㎡単価とも、「3年連続で最高値を更新している」という。
地方主要都市の平均価格は、札幌市3,997万円(前年3,993万円、前年比0.1%上昇)、仙台市4,577万円(同4,332万円、5.7%上昇)、名古屋市3,909万円(同4,127万円、5.3%下落)、広島市3,954万円(同4,417万円、10.5%下落)、福岡市3,968万円(同4,008万円、1.0%下落)となった。
首都圏の平均価格は5,980万円(前年比1.9%上昇)で、2年ぶりに上昇した。エリア別に見ると、下落したのは神奈川県のみ(同3.0%下落)だった。㎡単価は87.9万円(同1.2%上昇)で、エリア別にみると、都区部は7年ぶりに下落したが、都下、埼玉県、千葉県では上昇した。今後について、同研究所は「引き続き建築コストの高止まりや人気エリアの用地費高騰などから戸当たり、単価ともに高値が続く見込み」としている。
近畿圏の平均価格は3,866万円(同0.6%上昇)で、2年連続で上昇した。㎡単価は68.0万円(同3.2%上昇)で、首都圏と同様、7年連続で上昇した。
※(株)不動産経済研究所 「全国マンション市場動向-2019年のまとめ-」