トップ>不動産トピックス>民間住宅ローン新規貸出額における金利タイプは「変動金利型」が2年連続で増加
2020年1月22日
住宅金融支援機構はこのたび、「2019年度 民間住宅ローンの貸出動向調査」の結果を発表した。2019年7~9月に、民間住宅ローンを取り扱う金融機関を対象として、住宅ローンの貸出実績(2018年度末実績)や取り組み姿勢、営業戦略などについてのアンケート調査を実施し、301件の有効回答を得たもの。調査対象の商品は、新築住宅の建設・購入、既存(中古)住宅の購入、リフォームに関するローンで、フラット35(買取型)(保証型)は除く。
住宅ローンの新規貸出額における金利タイプ別の構成比を見ると、「変動金利型」は70.4%で(図1)、前年度(2017年度)の63.9%から増加し、2年連続での増加となった。一方、「固定期間選択型」の固定期間「10年」は14.3%で、前年度の19.7%から減少し、2年連続での減少となった。新規貸出額に占める借り換えの割合は、単純平均で15.4%となり、前年度の19.8%から減少した。
今後の住宅ローンへの取り組み姿勢を単一回答で聞いたところ、新規では「積極的」(72.7%)が最も多く、前年度(2018年度)の73.0%から横ばいとなった。借り換えでも「積極的」(62.0%)が最も多かったが、前年度の65.7%からは減少した。
今後の住宅ローンへの取り組み姿勢を「積極的」と回答した214機関に、住宅ローンを積極化する方策を複数回答で聞いたところ、「商品力強化」(57.9%)が最も多く、次いで「営業体制強化」(37.4%)、「販売経路拡充や見直し」(35.5%)の順となった。
※住宅金融支援機構 「2019年度 民間住宅ローンの貸出動向調査」
取扱中の商品(対象住宅等)を複数回答(総数297件)で聞いたところ、「新築向け」(99.3%)、「既存(中古)住宅向け」(97.0%)、「借り換え」(96.0%)、「リフォームローン」(92.9%)は9割を超える結果となった。また、「リバースモーゲージ」(25.3%)は、前年度(2018年度・総数307件)の19.9%から増加し、2年連続での増加となった。9割超となった「新築向け」「既存(中古)住宅向け」「借り換え」「リフォームローン」以外で、取扱検討中の商品(対象住宅等)を複数回答で聞いたところ、「リバースモーゲージ」(62.1%)が最も多く(図2)、次いで「アシューマブルローン※」(13.8%)、「サービス付き高齢者向け住宅建設用のアパートローン」(12.1%)の順となった。
今後重視する商品(対象住宅等)を複数回答(総数208件)で聞いたところ、「新築向け」(84.6%)が最も多く、次いで「既存(中古)住宅向け」(74.0%)、「リフォームローン」(65.9%)、「借り換え」(63.5%)の順となった。
※ 売却後、買主への債務承継を前提とした住宅ローン
※住宅金融支援機構 「2019年度 民間住宅ローンの貸出動向調査」