トップ>不動産トピックス>リノベーション実施者の8割弱が、リノベーション前提で既存(中古)住宅を購入
2020年1月8日
アットホーム(株)はこのたび、「中古住宅のリノベーション実態調査」の結果を発表した。2019年10月25~28日に、過去5年以内に既存(中古)住宅を購入し、リノベーション※をした全国の20歳以上の男女を対象としてインターネット調査を実施し、309人(既存(中古)マンション購入者169人、既存(中古)一戸建て購入者140人)の有効回答を得たもの。
※調査では、リフォームとリノベーションの定義を回答者に提示し、「リノベーション」を実施したと回答した人のみを対象としている。
・リフォーム:老朽化した建物を新築の状態に戻すこと
・リノベーション:大規模な工事を行い、住まいの性能を新築の状態よりも向上させたり、価値を高めたりすること
住宅を購入する際、最初に検討したのは新築・既存(中古)のどちらかを単一回答で聞いたところ、「既存(中古)」が68.9%と約7割を占め(図)、「新築」は12.3%にとどまった。
また、リノベーション前提で既存(中古)住宅を購入した人(既存(中古)住宅を検討している最中にリノベーションを検討し始めた人を除く)は77.0%(既存(中古)マンション購入者78.7%、既存(中古)一戸建て購入者75.0%)となり、同社では「新築を諦めて既存(中古)を選んだのではなく、最初からリノベーションを視野に入れ既存(中古)住宅を購入していることが分かった」としている。
購入を検討し始めた当初の既存(中古)住宅へのイメージを複数回答で聞いたところ、ポジティブなイメージでは「価格が手頃」(83.8%、既存(中古)マンション購入者80.5%、既存(中古)一戸建て購入者87.9%)、「立地が良い」(同54.0%、59.2%、47.9%)が上位となり、「最初からポジティブなイメージを持っている人が多いことが分かった」という。一方、ネガティブなイメージでは「見えない瑕疵がありそう」(同41.4%、36.7%、47.1%)、「耐震性がきちんとしているか不安」(同39.2%、32.0%、47.9%)が上位となり、同社では「見えない部分が気になるようだ」としている。
※アットホーム(株) 「中古住宅のリノベーション実態調査」
購入した既存(中古)住宅のリノベーションに踏み切った理由を複数回答で聞いたところ、「内装を自分好みに変えたかったから」(同65.0%、70.4%、58.6%)が最も多く、次いで「間取りを変えたかったから」(同37.5%、36.1%、39.3%)、「新築の注文住宅よりも安くカスタマイズできるから」(同29.8%、27.8%、32.1%)の順となった。また、リノベーションをする際に新しくした部分(内装)を複数回答で聞いたところ、「壁紙を変えた」(同73.5%、76.3%、70.0%)が最も多く、次いで「床の素材を変えた」(同58.3%、65.7%、49.3%)、「和室から洋室に変更した」(同38.2%、36.1%、40.7%)の順となった。
リノベーションをして良かったと思うかを単一回答で聞いたところ、95.5%(既存(中古)マンション購入者95.9%、既存(中古)一戸建て購入者95.0%)が「はい」と回答しており、同社では「リノベーションに満足している様子がうかがえる」としている。
リノベーションにかかった費用を聞いたところ、既存(中古)マンション購入者では平均456万円(表)、既存(中古)一戸建て購入者では平均672万円だった。住宅購入費とリノベーションにかかった費用の総額は、それぞれ平均2,857万円、平均2,507万円。総予算と比べて、既存(中古)マンション購入者では446万円、既存(中古)一戸建て購入者では367万円多く、同社では「当初の予算よりお金をかけてリノベーションする傾向にあるようだ」と見ている。
※アットホーム(株) 「中古住宅のリノベーション実態調査」