トップ>不動産トピックス>2019年7~9月におけるリバースモーゲージの申請戸数、前年同期から大幅増加
2019年12月18日
住宅金融支援機構はこのたび、「【リ・バース60】の利用実績等について(2019年7月~9月分)」を発表した。
リバースモーゲージとは、高齢者が保有している住宅を担保として、生活資金等の融資を受け、高齢者(契約者)の死亡時等に住宅を処分して一括返済する仕組み。
同機構の【リ・バース60】は、取扱金融機関と同機構との「住宅融資保険」を活用するのが特徴のリバースモーゲージ型住宅ローンで、満60歳以上が利用可能。毎月の支払いは利息のみで、元金は利用者が死亡した際に担保物件(住宅および土地)の売却などにより一括して返済する。担保物件の売却代金が残債務に満たない場合、相続人に残債務を請求する「リコース型」と、残債務を請求しない「ノンリコース型」がある。
担保評価額の50%または60%まで融資が可能で、住宅の建設(建て替え)やマンション・一戸建て住宅の購入(住み替え)といった住宅資金使途に利用できる(生活資金は対象外)。
2019年7~9月の利用実績は、付保申請※1戸数が252戸(前年同期(2018年7~9月)比254.5%)(表)、付保実績※2戸数が168戸(同373.3%)、付保実績金額が21.4億円(同267.5%)、取扱金融機関数(期末累計)が56機関(同130.2%)となり、いずれも前年同期と比べ増加した。
※1 住宅融資保険を付保するために、事前に取扱金融機関から同機構に申請があったもの。
※2 融資が実行され、住宅融資保険が付保されたもの。
※住宅金融支援機構 「【リ・バース60】の利用実績等について(2019年7月~9月分)」
2019年7~9月に【リ・バース60】の借り入れを申し込んだ人の年齢は平均70歳で、年収は平均334万円。62.3%が「年金受給者」で、15.5%が「会社員」、6.7%が「個人経営」だった。資金使途を単一回答で聞いたところ、「一戸建て新築」(34.1%)が最も多く(図)、次いで「新築マンション購入」(23.0%)、「一戸建てリフォーム」(20.6%)の順となった。資金計画については、所要額が平均2,830万円、融資額が平均1,559万円、毎月返済額が平均3.1万円で、利用タイプは、97.6%が「ノンリコース型」、2.4%が「リコース型」だった。
また、住宅または住宅ローンを必要とする理由を単一回答で聞いたところ、「住宅が古い」(48%)、「住み替え」(23%)、「借り換え」(16%)などが挙げられた。
※住宅金融支援機構 「【リ・バース60】の利用実績等について(2019年7月~9月分)」