トップ>不動産トピックス>首都圏賃貸居住者の最も満足度の高い設備は「24時間出せるゴミ置き場」
2019年9月25日
(株)リクルート住まいカンパニーはこのたび、「2018年度 賃貸契約者動向調査」の結果を発表した。2018年度に賃貸物件を契約した人の行動実態を把握することを目的に、2018年4月1日~2019年3月31日に賃貸住宅へ入居し、現在も入居している物件選びに関与した全国(北海道、東北地方、首都圏、東海、関西、中国地方、九州地方)在住の18歳以上の男女を対象として、2019年5月15日~6月24日にインターネット調査を実施し、1万9,690件の有効回答を得たもの。
首都圏の賃貸物件居住者に、契約した賃貸物件の設備に対する満足度※1を聞いたところ、「24時間出せるゴミ置き場」(68.3%)が最も高く(図1)、次いで「追い焚き機能付きの風呂」(66.5%)、「TVモニター付インターフォン」(65.9%)の順となった。前年度と比べると「室内物干し」(62.9%、前年度46.1%)が大きく上昇。世帯構成別(ひとり暮らし(学生・社会人)、2人、ファミリー)に見ると、「室内物干し」は、「特に【2人】世帯から支持されている」という。
次に、ひとり暮らし世帯(307人)に、今後住み替えたい間取り・仕様について、「広い居室(6畳)+バストイレ一緒」と「狭い居室(3畳)+ロフト+バストイレ別」のどちらをより選びたいかを聞いたところ、「広い居室(6畳)+バストイレ一緒」は52.1%(「必ず選びたい」20.0%、「かなり選びたい」13.7%、「やや選びたい」18.5%)、「狭い居室(3畳)+ロフト+バストイレ別」は36.3%(同13.5%、8.6%、14.1%)が選びたいと回答し、優先順位は「『居室の広さ』が『トイレ独立』よりも高い」ことが分かった。世帯構成別に見ると、ひとり暮らしの学生(47人)では、「必ず選びたい」の割合が、「広い居室(6畳)+バストイレ一緒」では11.3%、「狭い居室(3畳)+ロフト+バストイレ別」では24.2%となり、「超狭小部屋のほうを『必ず選びたい』という人の方が多い傾向」となった。
※1 「満足している」「やや満足している」「やや不満」「不満」を選択肢として単一回答で聞き、「満足している」と回答した人の割合
※(株)リクルート住まいカンパニー 「2018年度 賃貸契約者動向調査」
全国の賃貸物件居住者について、今回契約した物件と以前住んでいた実家の満足度※3を比較すると、「【40代以上】は新居(賃貸)の満足度が高いが【10代・20代】は実家への満足度が高く、年代によって大きな差がみられる」という。また、「実家を2000年以前と2001年以降の建築年・タイプ別に分けて比較すると、2001年以降の建築年の持ち家層は、実家への満足度が高くなる」ことが分かった。
オンライン上で完結する賃貸契約サービス(物件・不動産会社によっては賃貸借契約における重要事項説明をインターネット等を利用し、対面以外の方法で実施する(IT重説)サービス)の内容を把握している割合は8.0%(「実際に利用したことがある」3.1%、「どのようなものか知っている」4.9%)で、認知率は29.3%(内容把握+「なんとなく聞いたことがある」21.3%)だった。
また、DIY・カスタマイズを実施した経験があるのは18.0%で、「入居時に実施したことがある」は7.6%、「入居後に実施したことがある」は12.3%となり、「DIY・カスタマイズを実施するタイミングは、入居時よりも入居後の方が多い」ことが分かった。実施動機(複数回答)は、「収納が足りないから」(38.4%)が最も多かった。DIY・カスタマイズ実施時におけるオーナーや管理会社への事前連絡状況(複数回答)を見ると、「退去時に確実に原状回復できる範囲で行ったので事前に連絡していない」(51.8%)が最も多く(図2)、「DIYやカスタマイズOKの契約なので連絡は不要だった」(12.1%)と合わせると、63.9%が連絡せずに実施した経験があることが分かった。
※3 今回契約した物件の満足度は、「新居の方が満足度がかなり高い」と「新居の方が満足度がやや高い」の合計。実家の満足度は、「実家の方が満足度がかなり高い」と「実家の方が満足度がやや高い」の合計。
※(株)リクルート住まいカンパニー 「2018年度 賃貸契約者動向調査」