トップ>不動産トピックス>日本とデンマーク、住んでいる地域の友人の数や住生活満足度に違い
2019年6月5日
(株)LIFULLはこのたび、社内シンクタンクであるLIFULL HOME’S総研による研究報告書「住宅幸福論 Episode2 幸福の国の住まい方-日本・デンマーク住生活比較調査-」を発表した。日本とデンマークの暮らし方を比べることで、日本の住生活の実態を振り返り、幸福な住まい方のヒントを探ったもの。
日本人(有効回答数2,000人)とデンマーク人(有効回答数1,000人)に、「理想の住まい」のイメージをどの程度持っているかを単一回答で聞いたところ、「明確に持っている」と回答した人の割合は、日本人では25.4%(「とても明確に持っている」5.6%、「明確に持っている」19.9%)と4人に1人の割合だったが、デンマーク人では53.0%(同21.0%、32.0%)と、2人に1人の割合を占めた。
このほか、デンマーク人は「住居・住まいにクリエイティビティ、楽しみ、コミュニケーションを求める」のに対し、日本人は「最新設備や有名メーカー、雑誌に載っているような住居を求める」傾向が見られたという。
今住んでいる地域に、よく会って話をする親しい友人が何人いるかを実数で聞いたところ、平均は、日本人では4.5人(図1)、デンマーク人では6.7人だった。「日本人の子どもがいない世帯(単身世帯と夫婦のみ世帯)では、半数が地域の友人の数がゼロ」だったという。
また、「地域コミュニティとの交流頻度に大きな差」があるといい、「日本人の単身世帯の約半数は『まったく交流無し』」と回答したという。
※(株)LIFULL 「住宅幸福論 Episode2 幸福の国の住まい方-日本・デンマーク住生活比較調査-」
普段、自分の住まいをより良くすることに、どの程度気を配っているかを単一回答で聞いたところ、「強く心がけている」の割合は、日本人では23.2%(「とても強く心がけている」5.0%、「強く心がけている」18.2%)だったが、デンマーク人では41.3%(同15.2%、26.1%)となり、デンマーク人は「自分の住まいをより良くすることに意欲的」と同社では見ている。
また、デンマーク人は約77%が「月に1回以上」人を招くと回答するなど、「自宅に人を招く頻度に大差」が見られた上、インテリアの変更頻度にも違いがあったという。
総合的に見て、現在の住生活(住居で営まれる暮らし)について、どの程度満足しているかを10点満点で聞いたところ、平均は、日本人では6.79点(図2)、デンマーク人では7.35点だった。「家の満足度への影響度が大きい要素は、デンマーク人では『家での交流頻度』、日本人では『インテリアの具体的行動』といった違いが表れた」という。
※(株)LIFULL 「住宅幸福論 Episode2 幸福の国の住まい方-日本・デンマーク住生活比較調査-」