トップ>不動産トピックス>首都圏における賃貸契約者の見学物件数、平均2.9件で過去最少
(株)リクルート住まいカンパニーはこのたび、「2017年度 賃貸契約者動向調査(首都圏)」の結果を発表した。平成29年度に賃貸物件を契約した人の行動実態を把握することを目的に、平成29年4月1日~平成30年3月31日に賃貸住宅へ入居し、現在も入居している物件選びに関与した1都3県(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県)在住の18歳以上の男女を対象として、平成30年5月22日~6月18日にインターネット調査を実施し、801件の有効回答を得たもの。
不動産会社店舗への訪問数を単一回答で聞いたところ、平均は1.6店舗で、前年度(平成28年度)から変わりなかったが、「長期的に見ると訪問店舗数は減少の傾向にある」という。また、世帯構成別に見ると、「ひとり暮らし」では平均1.4店舗となり、前年度の平均1.6店舗から減少し、過去最少となった。
部屋探しの際に見学した物件数(単一回答)は、平均2.9件(図1)。前年度の平均3.1件から減少して過去最少になり、「見学数の減少が続いている」という。世帯構成別に見ても、「ひとり暮らし」では平均2.7件(前年度平均2.9件)、「2人」では平均3.3件(同3.6件)、「ファミリー」では平均2.8件(同3.0件)と、いずれも前年度から減少する結果となった。
※(株)リクルート住まいカンパニー 「2017年度 賃貸契約者動向調査(首都圏)」
家賃が上がっても欲しい設備※2は、「追い焚き機能付きの風呂」(70.2%)が最も多く、次いで「エアコン付き」(69.6%)、「独立洗面台」(68.5%)の順となった。家賃が上がってもよいと考える人で、設置について家賃上昇許容額の平均が最も高いのは「エアコン付き」(平均1,800円)で、次いで「スマートキー(指紋認証、暗証番号入力、ICカードによる鍵)」(平均1,600円)、「追い焚き機能付きの風呂」「独立洗面台」「浴室乾燥機」「防犯カメラ」(平均1,400円)の順だった。
設備に対する満足度※3は、「24時間出せるゴミ置き場」(71.1%)が最も高く(図2)、次いで「遮音性能の高い窓」(67.8%)、「宅配ボックス」(66.5%)の順となった。「24時間出せるゴミ置き場」や「宅配ボックス」が上位であることから、同社では「利便性の高い設備が高い傾向」にあると見ている。世帯構成別に見ると、「『2人』では『遮音性能の高い窓』『追い焚き機能付きの風呂』、『ファミリー』では『宅配ボックス』『断熱・遮熱性能の高い窓』に対する満足度が高い」結果となった。
※2 各設備について、「次に引っ越すときは(も)絶対欲しい」と回答した人に対し、「家賃が上がるならいらない」および家賃上昇の許容額(「500円以内」「1,000円以内」「2,000円以内」「3,000円以内」「5,000円以内」「7,000円以内」「10,000円以内」「15,000円以内」「20,000円以内」「20,000円以上でも払う」)を選択肢として単一回答で聞き、「家賃が上がるならいらない」以外の回答を「家賃が上がってもよい」としてスコア降順にてソート
※3 「満足している」「やや満足している」「やや不満」「不満」を選択肢として単一回答で聞き、「満足している」と回答した人の割合
※(株)リクルート住まいカンパニー 「2017年度 賃貸契約者動向調査(首都圏)」