トップ>不動産トピックス>耐震補強工事の費用は平均163.91万円、耐震性がある住宅でも約2割が実施
日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(以下、木耐協)はこのたび、「木耐協 耐震診断結果 調査データ」(平成30年8月21日発表)を発表した。昭和25年~平成12年5月までに着工された2階建て以下の木造在来工法の住宅を対象とした、恒例の耐震診断に関する結果分析に加え、今回は、平成18年4月1日~平成30年6月30日に木耐協で耐震診断を実施した人のうち、耐震診断実施後のアンケート(有効回答数6,444人)で「耐震補強工事を実施した」と回答した1,908人の巨大地震への意識や補強工事費用等についてもまとめている。ここでは、アンケート結果について紹介する。
耐震補強工事を実施した人の割合は、平均29.61%(表)。住宅の耐震性別に見ると、「倒壊しない」では10.83%、「一応倒壊しない」では21.67%、「倒壊する可能性がある」では27.87%、「倒壊する可能性が高い」では31.68%となり、「倒壊しない」「一応倒壊しない」といった「一定の安全性が確保されている住宅」でも、約2割が補強工事を実施していることが分かった。
「10~20年以内に東日本大震災クラスの巨大地震が再度発生する」と思うかを単一回答で聞いたところ、「はい」と回答した人の割合は、耐震補強工事を実施した人(有効回答数842人)では91%、耐震補強工事を実施しなかった人(同1,924人)では83%となり、工事実施の有無に関わらず、8割以上が「巨大地震が起きる」と考えていることが分かった。また、「東日本大震災クラスの巨大地震に自分が遭う」と思うか(単一回答)を聞くと、「はい」と回答した人の割合は、耐震補強工事を実施した人では66%、耐震補強工事を実施しなかった人では54%となり、12ポイントの差が生じた。木耐協では、「防災意識の高さが工事実施率にも影響していると考えられる」と見ている。

※日本木造住宅耐震補強事業者協同組合 「木耐協 耐震診断結果 調査データ」
建築年代別に、耐震補強工事を実施した人の割合を見ると、「昭和36年~平成7年までおしなべて約3割の実施率」で、「昭和56年を区切りとしたいわゆる新・旧耐震で工事実施率に大きな差は見られない」という。
耐震補強工事をした人の工事費用(有効回答数862人※)は、平均163.91万円。建築年代別に見ると「築浅になるほど工事費用が低くなる傾向」にあると木耐協では見ている。
耐震補強工事費用の分布を見ると、「50万円未満」が11%(図)、「50~100万円未満」が17%、「100~150万円未満」が24%となり、合計すると「150万円未満」が過半数を占める結果となった。昭和55年以前の旧耐震基準の住宅と、昭和56年以降の新耐震基準の住宅を比べると、耐震補強工事費用の平均は、約37万円の差が生じた。
※耐震補強工事を実施した人のうち工事費用について回答があった人

※日本木造住宅耐震補強事業者協同組合 「木耐協 耐震診断結果 調査データ」