トップ>不動産トピックス>平成29年における一戸建て住宅の平均価格、新築・既存(中古)ともマンションに比べ安定推移
(株)東京カンテイはこのたび、「一戸建て住宅データ白書 2017」を発表した。平成29年における一戸建て住宅の新築・既存(中古)市場動向をまとめたもので、集計対象は、全国の土地面積50~300㎡で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内またはバス20分以内の、土地・建物ともに所有権の木造一戸建て。
平成29年に供給された新築一戸建て住宅は、全国で11万6,287戸で(表1)前年(平成28年)の10万9,043戸から6.6%の増加となった。都道府県別に見ると、最も多いのは東京都(1万9,099戸・前年比3.2%増)で、次いで神奈川県(1万8,140戸・同14.5%増)、埼玉県(1万5,214戸・同7.7%増)の順だった。
圏域別に見ると、首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)では全国の52.7%にあたる6万1,272戸(前年比6.9%増)が供給され、近畿圏(大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県)は1万6,629戸(同5.5%減)、中部圏(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県)は1万5,713戸(同10.1%増)となった。
平成29年の首都圏における新築一戸建て住宅の一戸当たりの平均価格は3,999万円で(表2)、前年の3,949万円から1.3%上昇した。近畿圏は2,982万円(同0.4%下降)、中部圏では3,055万円(同1.2%上昇)だった。同社では「首都圏の新築マンションの一戸平均価格は平成29年に5,544万円で前年比+9.0%上昇したことと比較すると、一戸建て価格は極めて安定推移していると言える」としている。
※(株)東京カンテイ 「一戸建て住宅データ白書 2017」より抜粋
平成29年に全国で流通した既存(中古)一戸建て住宅は6万8,342戸で(表1)前年の6万5,089戸から5.0%増加した。都道府県別に見ると、神奈川県(8,119戸・前年比10.5%増)が最も多く、次いで東京都(7,693戸・同5.8%増)、大阪府(7,497戸・同1.0%減)の順となった。
圏域別では、首都圏では2万7,197戸(前年比5.3%増)、近畿圏では1万7,376戸(同0.8%増)、中部圏では6,233戸(同6.0%増)だった。
平成29年の首都圏における既存(中古)一戸建て住宅の一戸当たりの平均価格は3,337万円で(表2)、前年の3,298万円から1.2%上昇した。平成28年は前年比1.3%上昇で、「変動率にはほとんど変化がない」結果となった。近畿圏は2,191万円(同1.5%上昇)、中部圏は2,147万円(同0.9%上昇)となった。同社では、「首都圏の平成29年における既存(中古)マンションの一戸平均価格は3,257万円で+3.2%上昇したことと比べると、一戸建て価格は安定推移している」としている。