トップ>不動産トピックス>民間住宅ローンの新規貸出額の金利タイプは「変動金利型」が5割弱に減少
住宅金融支援機構はこのたび、「2017年度 民間住宅ローンの貸出動向調査」の結果を発表した。平成29年7~9月に、民間住宅ローンを取り扱う金融機関を対象として、住宅ローンの貸出実績や取り組み姿勢、営業戦略などについてのアンケート調査を実施し、311件の有効回答を得たもの。調査対象の商品は、新築住宅の建設・購入、既存(中古)住宅の購入、リフォームに関するローンで、フラット35(買取型)(保証型)は除く。
住宅ローンの新規貸出額における金利タイプ別の構成比を見ると、「変動金利型」は49.9%で(図1)、前年度(平成27年度)の61.8%から減少した。一方、「固定期間選択型」の固定期間「10年」は18.2%から28.8%に、「10年超」も1.9%から7.3%に、それぞれ増加する結果となった。また、新規貸出額に占める借り換えの割合は、単純平均で25.9%となり、前年度の23.4%から増加した。
今後、重視する商品(金利タイプ)を複数回答で聞いたところ、「固定期間選択型(10年)」(62.2%)が最も多く、次いで「変動金利型」(58.0%)、「全期間固定型」(21.2%)の順となった。
なお、住宅ローンへの取り組み姿勢について、今後、「積極的」と回答した242機関に、住宅ローンを積極化する方策を複数回答で聞いたところ、最も多いのは「商品力強化」(53.3%)で、次いで「借り換え案件の増強」(52.5%)、「金利優遇拡充」(39.7%)の順となった。
※住宅金融支援機構 「2017年度 民間住宅ローンの貸出動向調査」
取扱中の商品(対象住宅等)を複数回答(総数306件)で聞いたところ、「新築向け」(99.7%)、「既存(中古)住宅向け」(94.8%)、「借り換え」(94.1%)、「リフォームローン」(92.5%)は9割を超えており(図2)、「大部分の回答機関が取り扱っている」結果となった。また、「リバースモーゲージ」(16.0%)は、前回調査時(平成28年9~10月・総数298件)の10.7%から増加した。
9割超となった「新築向け」「既存(中古)住宅向け」「借り換え」「リフォームローン」以外で、取扱検討中の商品(対象住宅等)を複数回答で聞くと、最多は「リバースモーゲージ」(55.7%)だった。
今後重視する商品(対象住宅等)について(複数回答)は、最も多いのは「新築向け」(80.7%)で、次いで「既存(中古)住宅向け」(71.1%)、「借り換え」「リフォームローン」(同率69.3%)の順。前回調査時と比べ、「既存(中古)住宅向け」(前回63.7%→今回71.1%)、「リフォームローン」(同62.3%→69.3%)の増加が目立つ結果となった。
※住宅金融支援機構 「2017年度 民間住宅ローンの貸出動向調査」