トップ>不動産トピックス>民間住宅ローン借り換え後の金利タイプ、「固定期間選択型」が最多で約6割
住宅金融支援機構はこのたび、「2016年度 民間住宅ローン借換の実態調査」の結果を発表した。現在、民間住宅ローンを借り入れており、平成28年4月~平成29年3月までに借り換え(※)をした全国の20~70歳未満(学生、無職は除く)を対象として、平成29年4月にインターネットによるアンケート調査を行い、1,360人の回答を得たもの。
※居住用の民間住宅ローンの借り換え(フラット35を含む)。住宅取得に伴う新規の住宅ローン、リフォームローン、土地のみのローン、アパートまたは投資用のローンを除く。
住宅ローンの金利タイプには、「変動型」「固定期間選択型」「全期間固定型」の3つがある。それぞれの金利タイプについて、詳しくは、当サイト「不動産基礎知識:買うときに知っておきたいこと:7-1 住宅ローンの種類」を参照のこと。
借り換え後の金利タイプは、「固定期間選択型」(58.9%、借り換え前51.2%)が最も多く、次いで「変動型」(同28.0%、26.5%)、「全期間固定型」(同13.1%、22.3%)の順となった。金利タイプごとの構成比の差を見ると、「『変動型』と『固定期間選択型』でプラスとなり、『全期間固定型』がマイナスとなる」結果となった。
借り換えによる金利タイプの変化の組み合わせが全体に占める割合を見ると、最も多いのは「固定期間選択型→固定期間選択型」(全体の41.4%)で(図1)、さらに選択した固定期間の内訳を見ると、「固定期間選択型→固定期間選択型」で固定期間10年を選んだのは全体の20.5%と最も多く、固定期間3年は同3.2%、固定期間5年は同4.4%だった。「変動型→固定期間選択型」や「全期間固定型→固定期間選択型」でも同様の傾向が見られ、同機構では「固定期間が10年と長いものが選ばれる割合が高く」、「比較的短い固定期間の固定期間選択型の割合は低い」としている。
※住宅金融支援機構 「2016年度 民間住宅ローン借換の実態調査」
借り換えまでの経過期間を借り換え前の金利タイプ別に見ると、「変動型」(361人)、「固定期間選択型」(696人)、「全期間固定型」(303人)の全てのタイプで「5年以下」が最も多く(図2)、「比較的早期の借り換えが最も多い」結果となった。年齢層別に見ると、「全ての金利タイプで『40歳代』の割合が最も多い」という。
借り換えによって金利が低下した人は全体の93.1%(「0.2%以下低下」13.9%、「0.2%超0.5%以下低下」17.9%、「0.5%超1.0%以下低下」28.7%、「1.0%超2.0%以下低下」25.1%、「2.0%超低下」7.4%)で、金利が上昇した人は4.5%だった。
借り換えによって返済期間が短期化した人は全体の77.4%(「5年以下短期化」28.5%、「5年超10年以下短期化」26.5%、「10年超15年以下短期化」12.9%、「15年超短期化」9.5%)だった。また、借り換えによって毎月の返済額が減少した人は63.3%(「5,000円以下減少」16.3%、「5,000円超1万円以下減少」26.5%、「1万円超2万円以下減少」12.9%、「2万円超減少」7.6%)となった。
借り換えによる毎月の返済額減少分の使途を単一回答で聞いたところ、最も多いのは「生活費」(33.8%)で、次いで「貯蓄」(31.6%)、「教育資金」(19.2%)の順となった。
※住宅金融支援機構 「2016年度 民間住宅ローン借換の実態調査」