トップ>不動産トピックス>平成28年のマンション発売戸数、3年連続で減少し7万6,993戸に
(株)不動産経済研究所はこのたび、「全国マンション市場動向-2016年のまとめ-」を発表した。
平成28年1~12月の間に全国で発売された新築マンションは7万6,993戸(前年比1.4%減)で(表1)、3年連続の減少となった。「大量供給エリアの首都圏のほか、近畿圏、東海・中京、北陸・山陰が減少となった」ことが要因。具体的な地域別の発売戸数は、首都圏3万5,772戸(同11.6%減)、近畿圏1万8,676戸(同1.3%減)、東海・中京圏4,872戸(同2.6%減)、北海道1,217戸(同6.9%増)、東北地区2,082戸(同65.2%増)、関東地区1,188戸(同7.6%増)、北陸・山陰地区351戸(同22.0%減)、中国地区3,211戸(同64.2%増)、四国地区1,145戸(同56.2%増)、九州地区8,479戸(同19.9%増)だった。首都圏が全国に占めるシェアは46.5%で、平成24年(48.6%)以来、4年ぶりに5割を下回る結果となった。
また、平成29年は、全国で約1,500戸増の約7万8,500戸(前年比2.0%増)の発売見込み。地域別では、首都圏3万8,000戸(同6.2%増)、近畿圏1万9,000戸(同1.7%増)、東海・中京圏5,000戸(同2.6%増)、九州地区8,000戸(同5.6%増)、中国地区2,500戸(同22.1%減)と予想しており、同研究所では、「首都圏など三大都市圏が増加となる見込み」で「大手企業中心の市場が続く」と見ている。
※(株)不動産経済研究所 「全国マンション市場動向-2016年のまとめ-」
平成28年のマンション平均価格は、前年の4,618万円から58万円下落の4,560万円(同1.3%減)で(表2)、4年ぶりの下落となった。㎡単価は前年の65.4万円から0.1万円上昇して65.5万円(同0.2%増)となり、4年連続で上昇した。
地方主要都市の平均価格は、札幌市3,913万円(前年4,332万円、9.7%減)、仙台市4,331万円(同4,180万円、3.6%増)、名古屋市4,031万円(同3,946万円、2.2%増)、広島市4,212万円(同4,297万円、2.0%減)、福岡市3,657万円(同3,242万円、12.8%増)だった。
首都圏の平均価格は5,490万円(前年比0.5%減)で、4年ぶりに下落した。エリア別に見ると下落したのは都区部のみ(同1.5%減)だった。㎡単価は79.3万円(同1.8%増)で、全エリアで上昇しており、特に都下(同11.6%増)は大幅上昇となった。今後について、同研究所は「建築コストが高止まりからやや下落傾向にあることなどから、戸当たり、単価ともに若干ダウンする見込み」としている。
近畿圏の平均価格は3,919万円(同3.5%増)、㎡単価は61.6万円(同5.8%増)で、ともに4年連続で上昇した。
※(株)不動産経済研究所 「全国マンション市場動向-2016年のまとめ-」