トップ>不動産トピックス>住宅ローンの金利タイプ、変動型の利用割合が増加し約半数に。全期間固定型は減少
住宅金融支援機構はこのたび、「2016年度 民間住宅ローン利用者の実態調査【民間住宅ローン利用者編】(第1回)」の結果を発表した。平成28年3月~9月の間に民間住宅ローンを借り入れた全国の20~60歳未満の人(学生、無職は除く)を対象にインターネットによるアンケート調査を行い、1,746件の回答を得たもの。年3回実施しており、今回の調査は平成28年度の第1回。調査時期は平成28年10月。
住宅ローンの金利タイプ別の構成比を見ると、前回(平成27年度第3回)と比べ、「変動型」の利用割合は38.7%から49.2%に(図1)、「固定期間選択型」も25.3%から36.9%に増加した。一方、「全期間固定型」は13.9%で、前回(36.0%)から減少した。「固定期間選択型」に占める固定期間「10年」の利用割合は、50.3%(前回38.1%)とほぼ半数となり、次いで「5年」の18.0%、「10年超」の16.3%となった。
金利タイプ別に世帯年収の分布を見たところ、どの金利タイプでも最多は「400万円超600万円以下」(変動型30.6%、固定期間選択型30.7%、全期間固定型34.6%)で、次いで「600万円超800万円以下」(同26.5%、26.7%、21.8%)、「800万円超1,000万円以下」(同15.6%、16.1%、19.8%)の順だったが、「『変動型』と『固定期間選択型』は、ほぼ似た分布となっている」一方で、「『全期間固定型』では『400万円超600万円以下』が他の金利タイプと比べやや多く、『600万円超800万円以下』がやや少なくなっている」結果となった。
※住宅金融支援機構 「2016年度 民間住宅ローン利用者の実態調査【民間住宅ローン利用者編】(第1回)」
今後1年間の住宅ローン金利見通しを聞いたところ、「ほとんど変わらない」と答えた人の割合は59.7%となり、前回(49.6%)から増加(図2)。「現状よりも低下する」は6.7%で、前回(13.9%)から減少した。金利タイプ別に見ると、「現状よりも上昇する」の割合は、「全期間固定型」では42.4%、「固定期間選択型」では26.1%、「変動型」では20.0%となり、「それぞれの商品特性に応じて段階的に少なくなっている」結果となった。
住宅ローンに対する満足度については、「総合評価」では61.5%が満足(「大いに満足」19.1%、「やや満足」42.4%)と回答した。前回調査と平均点※を比較すると、「融資額」(前回3.65→今回3.85)、「金利の水準」(同3.49→3.64)、「申し込みから融資実行までの事務手続き」(同3.51→3.54)、「金融機関の商品説明や情報提供」(同3.50→3.56)、「住宅・販売事業者の情報提供」(同3.47→3.52)の全ての項目で、平均点が上昇した。
※5段階評価について「大いに満足」5点、「やや満足」4点、「普通」3点、「やや不満」2点、「大いに不満」1点として算出した得点
※住宅金融支援機構 「2016年度 民間住宅ローン利用者の実態調査【民間住宅ローン利用者編】(第1回)」