トップ>不動産トピックス>20階建て以上の超高層マンション、平成28年以降に9万戸弱の完成を予定
(株)不動産経済研究所はこのたび、「超高層マンション市場動向 2016」を発表した。全国で建設・計画されている20階建て以上のマンションについて調査した内容をまとめたもの。
平成28年以降に完成を予定している20階建て以上の超高層マンション(平成28年3月末時点)は、全国で238棟・8万9,844戸(表1)となり、前回調査(平成27年3月末時点)と比べて48棟・1万1,544戸の増加となった。
同研究所によると、「中古物件として値崩れが起き難く、換金性にすぐれている超高層マンションが人気を呼んで」いたが、「平成19年以降に起こった価格高騰によるマンション販売の不振、平成20年9月のリーマンショック以後の様変わりした経済情勢によって、マンション供給計画が縮小」し、その影響を受け、超高層マンションの「計画の延期や事業方針の変更が続いた」という。竣工数は平成21年の3万5,607戸から一転、平成22年には1万7,967戸にまで大幅に減少した。東日本大震災のあった平成23年はさらに減少したが、平成24年以降増加に転じ、平成26年はいったん減少したものの、平成27年には2万535戸と、6年振りに2万戸を上回った。今後の超高層マンションについて同研究所では、「東京都心部や湾岸エリアなどを中心に超高層大規模開発や複合再開発プロジェクトなどが数多く控えているものの、平成31年までは2万戸は下回って1万5,000戸前後の竣工が続く見込み」としている。
※(株)不動産経済研究所 「超高層マンション市場動向 2016」より抜粋
エリア別に見ると、平成28年以降に完成予定の超高層マンションは、首都圏では145棟・6万5,012戸(前回調査比11棟・3,114戸増)で(表2)、シェアは72.4%(同6.7ポイント減)を占めた。このうち、東京23区内では92棟・4万5,577戸で、全国に占めるシェアは50.7%(同0.3ポイント減)だった。
近畿圏では45棟・1万3,984戸(同20棟・4,909戸増)で、シェアは15.6%(同4.0ポイント増)。このうち大阪市内では28棟・8,542戸で、全国に占めるシェアは9.5%(同4.1ポイント増)となった。
その他の地方都市では、福岡県で14棟・2,837戸、兵庫県で6棟・1,717戸、北海道で5棟・1,579戸、愛知県で8棟・1,539戸、広島県で3棟・1,182戸が予定されている。
※(株)不動産経済研究所 「超高層マンション市場動向 2016」より抜粋して作成