トップ>不動産トピックス>50~60代の3人に2人が『終の棲家』に自宅を希望し、子どもとの同居は望まず
オウチーノ総研はこのたび、「『終の棲家』に関する実態調査[東京都版]」を発表した。東京都に暮らす50~69 歳の男女を対象として、平成26年5月15日にインターネットによるアンケート調査を実施し、556人の有効回答を得たもの。
どこを『終の棲家』としたいと考えているかを聞いたところ、最も多かったのは「自宅」(65.9%)で、次いで「老人福祉施設・老人ホーム」(9.9%)、「サービス付き高齢者向け住宅(※)」(13.8%)の順となった。
「自宅」を選んだ理由は、「一番落ち着けるから」が最も多く、「やはり一番心安らげる場所で余生を過ごしたいと考える人が多いようだ」と同社では見ている。次いで「住み慣れた場所だから」「自宅で一生を終えたいから」「気兼ねなく住めるから」「一番思い入れがあるから」が続いた。
「老人福祉施設・老人ホーム」を選んだ理由は「家族に迷惑をかけたくないから」が最も多く、次いで「安心できるから」の順。「サービス付き高齢者向け住宅」では「安心感があるから」が最多で、「ある程度自立した環境で、必要なサービスを受けられるのが理想的だから」が続く結果となった。
※高齢者向けの状況把握(安否確認)・生活相談サービスなどが提供される、バリアフリー構造の住宅
→ 詳しくは、当サイト「話題の不動産キーワード サービス付き高齢者向け住宅」を参照
子どもがいる350人を対象として、老後、子どもと同居したいと思うかを聞いたところ、66.3%が子どもとの同居を望んでいない(「どちらかというと同居したくない」28.6%、「同居したくない」37.7%)ことが分かった(図1)。同社によると、子どもとの同居を望まない理由として最も多かったのは「気楽に暮らしたいから」や「自由に暮らしたいから」で、次いで「子どもに迷惑をかけたくないから」「生活リズムが合わないから」「面倒だから」が続いたという。一方、「同居したい」「どちらかというと同居したい」の理由は、「身近にいてくれる方が安心だから」が最も多く、次いで「賑やかに暮らしたいから」の順となったという。
さらに、自分がもし介護が必要になったら、子どもに介護して欲しいと思うかを聞いたところ、81.1%が子どもに介護されることを望んでいない(「どちらかというとして欲しくない」39.4%、「して欲しくない」41.7%)という結果になった(図2)。子どもに介護されることを望まない理由で突出して多かったのは「迷惑をかけたくないから」「面倒をかけたくないから」「負担をかけたくないから」というもので、同社は「親子の関係とはいえ、自分の介護が彼らの負担になることを心苦しく感じる人が多いようだ」と見ている。次いで多かったのは、「介護のプロにお願いしたいから」「施設に入れるなら、そちらに世話になりたいから」。一方、「して欲しい」「どちらかというとして欲しい」の理由としては、「子どもに看てもらえた方が安心できるから」が最も多かったという。
※オウチーノ総研 「『終の棲家』に関する実態調査[東京都版]」