トップ>不動産トピックス>平成25年度の新築一戸建て、新規販売・契約とも戸数増加。契約価格は平均3,252万円
アトラクターズ・ラボ(株)はこのたび、同社が独自に集計した、平成25年度の新築一戸建て分譲住宅の市場動向分析結果を発表した。平成25年4月1日~平成26年3月31日の間にインターネット上で販売広告された全国の物件を収集し、分析したもの。
平成25年度における全国の新規販売戸数は13万3,574戸(前年度比5.8%増)で、前年度(平成24年度)の12万6,252戸を上回った。契約戸数も12万8,821戸(同5.0%増)と、前年度の12万2,702戸より増加したが、契約率は20.3%で、前年度(27.9%)より低下した。同社では、「契約の増加は主に消費税駆け込みによるもの」と見ている。
販売戸数の推移を月別に見ると、平成25年4~7月は4万戸台の水準だったが(図1)、「8月に消費増税駆け込み向けの新規販売が増えて」5万4,218戸と増加。その後、人手不足などの「施工能力不足で」9~10月は新規販売戸数が伸び悩んだが、11月以降は新規販売が増加した。同社によると「特に11月は新築一戸建て分譲住宅特有のもので、建築工期が平均で4ヶ月くらいという短工期なために、注文住宅の9月契約期限以降の月に第二のピークができた」という。一方、11月以降は契約率が下がり販売在庫は増加し、「最終的に平成26年3月は6万4,830戸で前年同月より2万戸多い」結果となった。
※アトラクターズ・ラボ(株) 「戸建分譲の2013年度の市場動向」
平成25年度の新規販売平均価格は3,336万円(前年度比1.6%増)で、前年度の3,284万円より52万円の上昇となった。販売平均価格(3,308万円、前年度比0.2%増)、契約平均価格(同3,252万円、2.0%増)も同様で、前年度(販売平均価格3,301万円、契約平均価格3,187万円)より上昇した。
月別の価格推移を見てみると、新規販売平均価格は、平成25年4月には3,294万円だったが(図2)、「建築原価の上昇を織り込んでいった結果」10月にはピークの3,382万円に達した。しかし「契約率が低迷したために契約価格が上がらず、新規に出す価格も上げられなくなった」ため、平成26年3月には3,364万円と、10月より安いレベルとなった。
販売平均価格は、平成25年4月は3,339万円で「その後7月まで安定」していたが、8月に3,302万円に下落し、以降は3,300万円前後での推移となった。同社では、「契約価格が上がらないため、新規販売価格との調整を続けた」ことが要因と見ている。
契約平均価格は、平成25年4月は3,278万円だったが、6月に3,246万円まで下落。9~10月に少し上昇したが、平成26年1月までほとんど3,250万円前後で推移し、2月には3,199万円と3,200万円台を下回った。3月も3,208万円で、平成25年4月より70万円の下落となった。 「契約の大半が完成在庫であったために、値引きをした」と同社は見ている。
新規販売平均価格と契約平均価格の差は、平成25年4月には16万円だったが、平成26年3月には156万円に拡大した。
※アトラクターズ・ラボ(株) 「戸建分譲の2013年度の市場動向」