トップ>不動産トピックス>住宅購入検討者の約6割が「二世帯住宅に興味あり」、資金の分担割合は理想と実態にギャップ
(株)インタープライズ・コンサルティングはこのたび、「二世帯住宅についての関心度調査レポート」を発表した。3年以内に住宅購入を予定している人と、現在、二世帯住宅に居住中の人、それぞれ500人の計1,000人を対象として、平成24年12月にインターネットによる調査を実施したもの。回答者の内訳は、男性710人、女性290人。年代別では、20代56人、30代238人、40代358人、50代228人、60代120人だった。
住宅購入検討者に対し、二世帯住宅に興味があるかを聞いたところ、「興味があり検討したいと考えている」は33.3%、「興味はあるが検討するかどうかはまだ分からない」は25.3%となり、合計で約6割が「興味がある」と回答した。
「二世帯住宅に興味がある」と回答した人に、興味を持ったきっかけを聞いたところ、最も多いのは「家族のつながりを意識するようになった」(35.8%)で、次いで「親世帯から提案された」(14.6%)、「子世帯から提案された」(10.8%)の順。二世帯住宅に興味がある理由を複数回答で聞いたところ、20代~60代以上のどの世代でも「家族が傍にいた方が安心できるから」が最も多く、20代で71.8%、30代で60.7%、40代で55.2%、50代で59.7%、60代以上で54.3%を占めている。
また、二世帯住宅居住者に対し二世帯住宅を選んだ理由を複数回答で聞いたところ、住宅購入検討者と同様に、20代~60代以上のどの世代でも「家族が傍にいた方が安心できるから」が最も多く、20代で47.1%、30代で30.8%、40代で51.3%、50代で57.6%、60代以上で43.2%を占めた。また、20代では「経済的負担(住宅ローンや生活費)を分担できるから」も35.3%と高くなっている。
住宅購入検討者に、二世帯住宅に居住する場合にプライバシーを確保するために住宅の間取りで工夫したいことを複数回答で聞いたところ、親世帯側・子世帯側ともに「寝室のフロアを分ける」(親世帯側66.7%、子世帯側63.1%)が最も多く、次いで「トイレを分ける」(同56.9%、53.3%)の順となった(図1)。また、親世帯・子世帯共同で利用してもよいスペース・設備(複数回答)は、親世帯側・子世帯側ともに「庭」(同67.2%、68.0%)、「玄関」(同54.1%、50.3%)の順だった(図2)。
一方、二世帯住宅居住者に、親世帯・子世帯で共同で利用しているスペース・設備を複数回答で聞いたところ、「玄関」(80.8%)、「お風呂・洗面所」(74.4%)、「キッチン」(64.8%)の順となっており、「ほぼ全ての項目で共同利用している割合が高く」なっているという。「『リビング』や『キッチン』は、購入検討者の中には『別々がよい』と考えている人が多い」が、実際に二世帯住宅に住んでいる人の多くは共同で利用していることから、同社は「予算などの制約がある場合の妥協点となっていると考えられる」と見ている。
住宅購入検討者に、二世帯住宅の建築(購入)資金の負担はそれぞれ何割ずつが理想かを聞いたところ、親世帯側では「親世帯と子世帯がほぼ同等」(32.0%)、「親世帯が60%以上、子世帯が40%未満」(19.7%)、「親世帯が80%以上、子世帯が20%未満」(18.9%)の順だったのに対し、子世帯側では「親世帯と子世帯がほぼ同等」(31.7%)、「子世帯が100%」(19.3%)、「親世帯が60%以上、子世帯が40%未満」(15.1%)の順となり、「親世帯と子世帯で理想の分担にややギャップがある」結果となった。また、二世帯住宅居住者に建築(購入)時の負担割合を聞いたところ、「親世帯が100%」との回答が親世帯側で44.0%、子世帯側で37.9%と最も多く、同社では「親世帯の負担割合が高いことが分かった」としている。
※(株)インタープライズ・コンサルティング 「二世帯住宅についての関心度調査レポート」