トップ>不動産トピックス>退職金の使い道は「旅行」「住まい」など高額消費。活性化しつつある団塊消費
(株)博報堂はこのたび、「新大人研レポートⅤ『“新しい大人世代”のお金に関する意識』」を発表した。同社では、人生を前向きにとらえ、若々しくありたいとする新たな40~60代を総称して「新しい大人世代」と名付け、その志向や生活を探る様々な調査を実施している。今回の調査結果は、お金に関する意識について、首都圏及び全国の中小都市※の40~69歳の男女3,708人(男性1,854人、女性1,854人)を対象として、平成23年9月9日~10月3日にインターネットによるアンケート調査を実施したもの。
※全国の中小都市:札幌市、新潟市、静岡市、浜松市、名古屋市、京都市、大阪市、堺市、神戸市、広島市、北九州市、福岡市及び岩手県、宮城県、福島県を除く全地域
リタイアした団塊世代(60代前半)に退職金の使い道を複数回答で聞いたところ、最も多かったのは「国内旅行」(53.3%)で、次いで「海外旅行」(37.7%)、「リフォーム・建て替え」(34.9%)の順となった(図1)。また、4位に「普段の料理・食事」(32.1%)、5位に「株・投資信託など金融商品の購入」(25.5%)、6位に「ドライブ・クルマ」(24.5%)が入っていることから、「旅行やライフスタイル関連に積極的に高額消費をしている」ことが分かる。平成19年にリタイア前の団塊世代に対して「定年後にお金をかけたいもの」を複数回答で聞いた結果と比較すると、「退職前の意向よりも実際に退職金を消費している割合が高いのが、リフォーム、普段の食事、株・投資信託など」だった。同社では、「退職金は貯蓄だけでなく『投資』に回し、すなわち“お金自身に働いてもらってお金を殖やし”、それを基に住と食を拡充して『新しい大人のライフスタイル』作りをする、という退職金の使い方が、団塊世代からは主流になってくると予想される」と分析している。

※(株)博報堂 「新大人研レポートV『“新しい大人世代”のお金に関する意識』」
40~60代の新しい大人世代に対し、今後お金や時間をかけたいと思っていることを複数回答で聞いたところ、最も多かったのは「食べ歩き」(27.9%)で、次いで「園芸/庭いじり/ガーデニング」(16.6%)、「劇場での映画鑑賞(外国映画)」(15.3%)、「美術館・博物館利用」(14.3%)の順だった。年代別に見ると、60代の23.1%が「園芸/庭いじり/ガーデニング」と回答しており、40代(12.7%)、50代(14.1%)と比べて高くなっている。
1ヶ月あたりの家庭内食費(外食費を除く)について調べたところ、平均は4万8,300円で、ボリュームゾーンは「4万~6万円」(47.7%)だった。また、1ヶ月あたりのこづかいの金額は、平均3万1,400円(図2)。ボリュームゾーンは「1万~3万円」(34.0%)で、「食費よりもこづかいの方が、回答にバラつきが見られるのが特徴的」と同社は指摘している。
年代別に見てみると、「年代が上がるほど、普段の食事・こづかいにお金をかける傾向」が見られたという。一番お金を掛けている60代では、食費が平均5万2,700円、こづかいが平均3万3,260円で、同社は「子育てが完全に終了し、夫婦二人の普段の生活にお金をかける傾向にあるようだ」と見ている。
今回の調査結果から、同社は、「40~60代の新しい大人世代が、健康を気遣いながらも、食べ歩きやエンタメ、文化的な娯楽に対して強い関心を持っていることが明らかになった」とし、「『より人生を楽しみ前向きに暮らしていきたい』という意識が顕著」と見ている。また、「『リタイアした団塊世代が予想したほど消費を行わない』と一時期は言われたが、リーマンショックの影響も和らいで徐々に本来の消費意欲が活性化してきている」と分析している。

※(株)博報堂 「新大人研レポートV『“新しい大人世代”のお金に関する意識』」より抜粋