トップ>不動産トピックス>UR賃貸住宅の高齢単身世帯が増加し14.9%、満足度は軒並み増加
(独)都市再生機構はこのたび、平成22年に実施した「UR賃貸住宅居住者定期調査」の結果を発表した。UR賃貸住宅居住者の現状やニーズを定期的に把握するため、居住者の属性、現住宅の満足度、今後の計画などを調査しているもの。昭和40年に開始して以来、5年ごとに実施しており、今回で10回目となる。
平成22年7月30日時点で管理開始されている賃貸住宅68万1,885戸(四大都市圏以外の団地・団地再生等事業着手済および補充停止団地等を除く)を母集団として抽出した8万8,015戸を対象に、平成22年11月11日~12月5日に調査を実施し、6万566票の回答を得たもの。
平均世帯人数は、調査開始時より減少を続けてきたが、今回も、前回(平成17年調査)の2.22人から減少し、2.12人となった。
上昇傾向にあった世帯主の平均年齢は、前回の54.3歳より約2.5歳上がり、56.8歳となった。また、高齢者(65歳以上)のいる世帯の割合は、前回の33.2%から増加し、38.9%となった。
家族構成を見ると、単身世帯が全世帯の35.2%(前回32.1%)と増加していることが分かった(表1)。単身の中でも、特に65歳以上の「高齢単身」世帯が14.9%(同11.3%)と増加。「夫婦+子」世帯の割合は、24.4%(同27.4%)と、全体的に減少している。
※(独)都市再生機構 「UR賃貸住宅居住者定期調査」
満足度について見てみると、「現住宅」は54.0%(「満足」6.6%、「まあ満足」47.4%)となり、前回の46.4%(同5.2%、41.2%)より増加した(表2)。同様に、「団地・まち」は、前回の56.6%(同5.4%、51.2%)から61.6%(同7.0%、54.6%)に、「管理状況」は、前回の51.6%(同6.7%、44.9%)から57.9%(同9.0%、48.9%)と、いずれの総合満足度も増加している。
最も満足度が高い「団地・まち」の中でも、「まち」の満足度では「交通の利便性」(同27.0%、43.8%)が、「団地」の満足度では「団地内の緑環境(量・質)」(同18.9%、48.9%)や「敷地の広さや日当り、風通しなど空間のゆとり」(同16.3%、45.8%)などが上位に挙がった。
※(独)都市再生機構 「UR賃貸住宅居住者定期調査」