トップ>不動産トピックス>マンションの修繕積立金の額の目安について国土交通省がガイドラインを作成
国土交通省はこのたび、「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を公表した。新築マンションの購入予定者に対して、修繕積立金に関する基本的な知識や修繕積立金の額の目安を示し、分譲事業者から提示された修繕積立金の額の水準等についての判断材料を提供するために作成したもの。
同ガイドラインでは、専有面積当たりの修繕積立金の額や、機械式駐車場がある場合の加算額の目安を示すとともに、目安を活用する際の留意点や算定例、修繕積立金の積立方法などを記載している。
修繕積立金とは、マンションの共用部分の修繕工事に要する費用を長期間にわたり計画的に積み立てていくもの。新築マンションの修繕積立金の額の目安は、表1の方法で算出できる。
専有床面積当たりの修繕積立金の額(表2)は、新築時から30年間に必要な修繕工事費の総額を、その期間で均等に積み立てる方式(均等積立方式)による月額で示している。長期修繕計画作成ガイドラインに沿って計画された84事例を分析して算出したもの。事例のばらつきが大きいため、「平均値」とともに「事例の3分の2が包含される幅」を併せて示している。
また、マンションに機械式駐車場がある場合は、機械式駐車場の1台当たりの修繕工事費を元に算出した額(表3)を修繕積立金の額の目安に加算するとしている。
| 算出式Y=AX(+B) |
| Y:購入予定のマンションの修繕積立金の額の目安 A:専有床面積当たりの修繕積立金の額 X:購入予定のマンションの専有床面積(m2) B:機械式駐車場がある場合の加算額 |
※機械式駐車場の修繕工事費を駐車場使用料収入で賄うこととする場合には、「機械式駐車場がある場合の加算額(B)」を加算する必要はない
| 階数/建築延床面積 | 平均値 | 事例の3分の2が包含される幅 | |
|---|---|---|---|
| 15階未満 | 5,000m2未満 | 218円/m2・月 | 165円~250円/m2・月 |
| 5,000~10,000m2 | 202円/m2・月 | 140円~265円/m2・月 | |
| 10,000m2以上 | 178円/m2・月 | 135円~220円/m2・月 | |
| 20階以上 | 206円/m2・月 | 170円~245円/m2・月 | |
※15~19階のマンションについては、供給量が少なく、目安算定に用いる事例も十分でなかったため表示していないが、「15階未満」の目安と「20階以上」の目安との間に収まると考えられる
| 機械式駐車場の機種 | 機械式駐車場の修繕工事費 (1台当たり月額) |
|---|---|
| 2段(ピット1段)昇降式 | 7,085円/台・月 |
| 3段(ピット2段)昇降式 | 6,040円/台・月 |
| 3段(ピット1段)昇降横行式 | 8,540円/台・月 |
| 4段(ピット2段)昇降横行式 | 14,165円/台・月 |
※住戸の負担割合は、専有部分の床面積の割合としている場合が多い
※国土交通省 「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」
修繕積立金の額の目安の活用に際して、国土交通省ではマンション購入予定者に対し、次の2点の留意点を挙げている。
第1に、分譲事業者から提示されたマンションの修繕積立金の額が目安の幅に収まっていなくても、直ちに不適切とは判断するものではないこと、第2に、分譲事業者から提示された修繕積立金の額が、目安の幅に収まっていない場合には、長期修繕計画の内容や修繕積立金の設定の考え方、積立方法等についてチェックすることが大切であること。
また、修繕積立金の積立方法には、修繕工事費の累計額を計画期間中均等に積み立てる「均等積立方式」と、当初の積立額を抑え段階的に積立額を値上げする「段階増額積立方式」があり、修繕時に追加で一時金の徴収等を併用する場合もあるため、国土交通省では、「購入予定者は、修繕積立金の積立方法を確認し、段階増額積立方式の場合には、自らの資金計画との関係でも無理のないものなのかについてよく検討しておくことが必要」と呼びかけている。