トップ>不動産トピックス>平成21年度の住宅着工戸数は100万戸割れ、減税効果は下半期からと予測
(財)建設経済研究所は、このほど「建設経済モデルによる建設投資の見通し(2009年7月)」を発表した。建設経済モデルを用い、平成21年1~3月の四半期別国民所得統計速報を踏まえて平成21~22年度の年度別・四半期別の建設経済を予測したもの。このうち、住宅着工戸数の見通しに注目して、今後の住宅市場の動向について見てみよう。
「建設経済モデルによる建設投資の見通し(09年7月)」では、平成21年度の住宅着工戸数を97.1万戸(前年度比6.5%減少)と予測している(下図参照)。
「所得環境の悪化で住宅取得マインドは低水準で推移しているが、団塊ジュニア世代及びポスト団塊ジュニア世代がファミリー形成期にあり一定の住宅取得需要が潜在的にあることや、過去最大規模の住宅ローン減税、贈与減税、低金利といった好材料に牽引され、住宅取得マインドは回復に転じると予測される。しかし、着工戸数に影響するのは下半期から」と分析している。
なお、平成22年度住宅着工戸数は105.5万戸(同8.6%増加)と予測している。
図:住宅着工戸数の推移(年度)

※「建設経済モデルによる建設投資の見通し(2009年7月)」より抜粋して作成
種別ごとに着工戸数の推移及び対前年伸び率を見てみると、下表の通りとなる。
持ち家では、「平成20年第3四半期以降、着工戸数が低迷していたが、平成21年下半期以降は、買い控えの反動と住宅ローン減税・贈与減税の効果から住宅取得マインドが向上し、前年度比プラスに」転じると見ている。平成21年度の着工戸数は31.2万戸(前年度比0.5%増加)、平成22年度は33.2万戸(同6.2%増加)と予測している。
賃貸では、「オーナーの資金調達の消極化等の影響で、平成20年度第4四半期以降、着工戸数が著しく低下している。平成21年度も低水準のまま推移する」と見ており、今年度着工戸数は40.6万戸(同8.7%減少)と予測。しかし平成22年度は、今期の反動から43.7万戸(同7.6%増加)と見ている。
分譲では、「平成20年度第3四半期以降、市況悪化の影響で在庫過剰が表面化するとともに、新興デベロッパー等の倒産が相次ぎ、第4四半期以降の着工戸数の水準が急激に悪化したが、平成21年度上半期には在庫調整に目途が付き、下半期には着工戸数が持ち直しの基調となる」と見ている。平成21年度の着工戸数は24.0万戸(同12.0%減少)、平成22年度は27.5万戸(同14.7%増加)と予測している。
表:住宅着工戸数の推移(年度)
| 年度 | H2 | H7 | H12 | H17 | H18 | H19 | H20 | H21 | H22 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 着工戸数 | 全体 (対前年度伸び率) | 1,665.4 -0.4% | 1,484.7 -4.9% | 1,213.2 -1.1% | 1,249.4 4.7% | 1,285.2 2.9% | 1,035.6 -19.4% | 1,039.2 0.3% | 971.3 -6.5% | 1,054.8 8.6% |
| 持ち家 (対前年度伸び率) | 474.4 -5.0% | 550.5 -4.9% | 437.8 -8.0% | 352.6 -4.0% | 355.7 0.9% | 311.8 -12.3% | 310.7 -0.4% | 312.1 0.5% | 331.5 6.2% | |
| 賃貸 (対前年度伸び率) | 767.2 -6.5% | 563.7 9.3% | 418.2 -1.8% | 518.0 10.8% | 537.9 3.9% | 430.9 -19.9% | 444.7 3.2% | 406.3 -8.7% | 437.1 7.6% | |
| 分譲 (対前年度伸び率) | 386.9 20.3% | 344.7 -8.7% | 346.3 11.0% | 370.3 6.1% | 382.5 3.3% | 282.6 -26.1% | 272.7 -3.5% | 239.9 -12.0% | 275.2 14.7% | |
(単位:千戸)
※平成20年度までは実績、平成21・22年度は見通し
※「建設経済モデルによる建設投資の見通し(2009年7月)」より抜粋して作成