トップ>不動産トピックス>首都圏中古マンション・新築一戸建て、手頃な価格帯で成約件数が回復
(財)東日本不動産流通機構が発表した平成21年3月度の月例マーケットウオッチによると、首都圏の中古マンション・新築一戸建て・土地における成約件数が前年を上回っているという。
今回の月例マーケットウオッチは、首都圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)の中古マンション、中古一戸建て、新築一戸建て、土地について、3月末時点の成約、新規登録、在庫の状況を価格帯や地域ごとにまとめたもの。これによると成約件数は、中古マンションでは3,280件(前年同月比6.2%増)で、6ヶ月ぶりに前年を上回る結果となった。新築一戸建ても396件(前年同月比21.1%増)で3ヶ月連続、土地も445件(前年同月比21.3%増)で4ヶ月連続して、前年を上回っている。中古一戸建ては1,015件(前年同月比1.6%減)で、3ヶ月ぶりに前年を下回ることとなった。
一方、成約平均価格は、中古マンションでは2,501万円(前年同月比4.5%下落、前月比1.2%下落)、新築一戸建ては3,687万円(前年同月比5.3%下落、前月比1.8%上昇)で、依然として値下がり傾向にある。中古一戸建て(成約平均価格2,890万円)、土地(成約平均価格2,957万円)についても、それぞれ下落している。
価格帯別に見ると、中古マンションでは、3,000万円以下までの手頃な価格帯で平成21年1~3月の成約件数が、平成20年10~12月より大きく増加していることが分かる。新築一戸建てについても、2,000万円超~4,000万円以下の価格帯で同様の傾向が見られる(図を参照)。
また、中古マンションでは、平成21年1~3月の新規登録件数(新たに市場に売りに出された物件数)が、すべての価格帯において平成20年10~12月より減少しており、販売中の物件数(在庫件数)も減少している。価格下落に伴い、中古マンション市場全体の流通量が抑えられている状況といえそうだ。
首都圏の価格帯別成約状況
※(財)東日本不動産流通機構「2009(平成21)年03月度 月例マーケットウオッチ」を基に作成