トップ>不動産トピックス>住宅ローン「変動型」利用者が増加、決め手は「金利の低さ」
住宅金融支援機構は2009年3月、平成20年度民間住宅ローン利用者の実態調査(第3回)の結果を発表した。2008年11月~2009年2月の間に、民間の住宅ローンを借り入れした人を対象にインターネット上でアンケートを行ったもので、回答のあった1,030件の結果を取りまとめたもの。
住宅ローンを選ぶ決め手の1位は、前回調査時(2008年10月に実施)と同じく「金利が低かった」で、72.7%と2位以下に大差をつける要因となっている。2位には、前回2位の「住宅・販売事業者に勧められた」と入れ替わる形で、「諸費用等が安かった」が浮上した。住宅金融支援機構では、金利や諸費用など、家計への負担軽減などに住宅ローン利用者の目が向けられていると分析している。
住宅ローンを選ぶ決め手として、よくあてはまる事項はどれですか(3つまで回答可)
※住宅金融支援機構 「民間住宅ローン利用者の実態調査(平成20年度第3回)」
利用した住宅ローンの種類については、直近(2009年2月)に借り入れをした半数近く(45.1%)が「変動型」を利用している。調査期間内でも2008年11月31.0%、2008年12月36.7%、2009年1月37.8%と、金利が低い「変動型」の利用者が増加を続けている。
この背景には、今後1年間の金利は「ほとんど変わらない」という回答が、前回調査(27.0%)から38.9%と大幅に増加しているなどから、住宅ローン利用者の金利先高感が薄れていることが影響していると見られる。
今は低金利が続く「変動型」商品ではあるが、適用金利が半年ごとに見直されるため、5年ごとの返済額の見直しの際には上限措置があるものの、「金利が大きく上昇した場合には未払い利息が発生するなど、将来的な支払いに課題が残る可能性があるため、利用に当たっては注意が必要」と、住宅金融支援機構では注意を促している。
金利タイプ別利用状況
※住宅金融支援機構 「民間住宅ローン利用者の実態調査(平成20年度第3回)」