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日本の不動産市場を英語で紹介するパンフレットの公開について 日本の不動産市場の国際化に対応し、英語で紹介するパンフレットを公開

2015年11月11日

Report
国土交通省 土地・建設産業局 国際課
 

国土交通省では、我が国の不動産市場の国際化に対応するため、日本の不動産市場を英語にて紹介するパンフレットを作成しました。

英語によるパンフレットを公開する背景

パンフレット作成の背景には、我が国の不動産市場の情報発信についての期待等があります。日本不動産研究所が昨年度実施した「不動産投資家調査」では、資産管理会社や開発業者、生命保険、投資銀行、仲介会社等の238社に対して、不動産市場の国際化における課題等を調査しておりますが、次のような課題が示されております。

(1)制度・慣習の透明性等についての懸念
外国人投資家は「日本市場のどのような点を懸念材料としていますか」という質問に対し、図1のとおり、回答がありました。第1位に「制度・慣習の透明性」、第3位に「不動産の情報量」が懸念と示されています。第2位の「不動産市場の成長性」については、懸念材料と見られる一方で、日本市場のポジティブファクターとして評価する意見も見られました。

図1
図1
(※)質問は1~2位までのランキング方式で実施(複数選択可)。各ランキングに( )のように配点し総合得点を集計(1位:5点、2位:3点)

(2)海外に向けての公的情報等の発信不足
「海外に向けてPRが不足していることは何か」という質問に対し、図2のとおり、回答がありました。第1位に「国や公的機関による不動産情報の発信」が入っております。国土交通省では、平成27年5月のMIPIM JAPAN(日本発の国際不動産フォーラム)を後援するなど、積極的な情報発信を進めていますが、さらなる国や公的機関による情報発信への期待がうかがえます。

図2
図2
(※)質問は1~2位までのランキング方式で実施(複数選択可)。各ランキングに( )のように配点し総合得点を集計(1位:5点、2位:3点)

以上を踏まえ、国土交通省では、さらなる情報発信の一環として、今回のパンフレットを作成しました。平成26年8月には、「日本の不動産取引に関する基礎的な法制度等を英語で紹介」しており、例えば、不動産登記制度や宅地建物取引業法、証券化スキーム等を幅広く英語で紹介することにより、制度・慣習の透明性改善を目指しておりました。今年度は、有識者等の意見を踏まえ、もう少し不動産取引の導入段階となりますが、日本市場について外国の方にもわかりやすく紹介するため、ストーリーを意識した内容としました。外国の方が日本に注目する際に、まずはマクロの経済面から入るというストーリー性を意識し、次のようなパンフレットの構成としました。

【パンフレットの構成】

  1. 日本全体の経済政策
    首相官邸、内閣府資料を基にアベノミクス3本の矢について紹介。
  2. 国土交通省の政策
    国土のグランドデザイン2050を基に今後の国土像のコンセプトを紹介。
  3. 今後のインフラ整備
    国土のグランドデザイン2050、交通政策計画基本計画を基に大規模インフラ整備計画を紹介。
  4. 都市開発プロジェクト
    国家戦略特区をもとに、東京での都市開発プロジェクトを紹介。
  5. 不動産市場全般
    日本の不動産市場規模、安定性について紹介。
  6. 環境性能の高い不動産
    不動産の環境性能を高める取組について紹介。
  7. 不動産市場の透明性
    住宅価格指数や公表されている不動産指標について紹介。

国土交通省では、今後とも英語による日本の不動産市場に関する情報発信を継続する予定です。

※執筆の内容は、2015年10月末時点によるものです。

国土交通省


詳しくは国土交通省「日本の不動産市場を英語で紹介するパンフレットの公開について」を参照ください。英語版パンフレットのダウンロードも可能です。

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