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買うときの体験談「管理規約を確認せず購入して、あわやトラブルに」

中古マンションを買ってリフォームのつもりが・・・

住まいの周辺が再開発で、新築マンションの建設ラッシュが始まりました。住環境も変わりそうだし、そろそろ我が家もマンション購入のタイミングかと思い、モデルルームを見て回ることに。しかし、価格的に折り合いがつかず、新築はあきらめました。中古物件に方針を変更して探してみると、ひと駅先で、手ごろな中古マンションが見つかり、リフォーム予定で購入を決めました。

カーペット敷きの部屋はフローリングに、内装はすべて張り替え、水回りの設備も新しくすることにし、リフォーム工事の契約も済ませ、管理組合に申請を出しました。しかし、管理組合からの返事は、「フローリングへのリフォームは、防音対策上、認められない」というもので愕然としました。

再度、管理組合に交渉したところ、渡された管理規約には、確かに「フローリングへのリフォームは禁止」とありました。購入前に確認を怠った私たちの認識不足だったのですが、息子にアレルギーがあるため、フローリングへのリフォームはどうしてもさせてほしいとお願いし、十分な防音対策をし、階下の部屋に迷惑をかけない、という条件で、なんとか認めてもらいました。

購入時は、リフォームすればいいや、と安易に考えていましたが、マンションごとに決められた管理規約も確認しておくべきだったと、反省しました。入居後、階下の居住者にお聞きしたところ、音は気にならない、と言っていただき、ひと安心です。

神奈川県・草野さん(仮名)自営業
家族構成/夫(自営業・42歳)、妻本人(自営業・39歳)、子ども(11歳)

リフォーム前提なら、購入前に管理規約の内容確認を

ひと口にリフォームといっても、部屋の間仕切りを取り払ったり、水回りの位置を変更するような大掛かりなリフォームもあれば、壁紙を張り替えるだけというケースもあるでしょう。中古マンションを購入しリフォームする場合、トラブルになりがちなのが、フローリングへの変更です。今回のケースのように、フローリングへのリフォームをそもそも禁止していたり、承認するものの「遮音等級L-45~L-55の材質を使用すること」などと、詳細に決められていることもあります。
比較的、築年数の浅いマンションでは、新築時に十分な防音対策が施されており、床材の変更によるトラブルは少ないようですが、築年数の古いマンションでは、単純にフローリングへの張り替えだけでは、騒音トラブルのもとになりやすいため、こうした修繕工事に関しての規約を設けているマンションも少なくないのです。
リフォームの内容によって、管理組合への申請が、必要かどうかが決められている場合もあります。購入してから、希望のリフォームができなかった、ということにならないよう、管理規約や使用細則を入手して、事前に確認しておきたいものです。不動産仲介会社に入手依頼をするか、希望するリフォーム内容を伝えて確認してもらうといいでしょう。

管理規約では、こんなところもチェック!

  • 管理規約は最新のものを入手
    管理規約は、ある程度、定型化されたもので、主に区分所有に関することや管理組合の運営などが記載されています。入居後の住まい方の細かいルールについては、「使用細則」という形で、そのマンション独自のルールが書かれている場合が多いようです。頻繁に変更されるものではありませんが、居住者間のトラブルを未然に防ぐために、定期的に見直されることもあります。管理規約や使用細則は最新のものを入手して確認するようにしましょう。
  • リフォームできる範囲も確認
    リフォームを予定している場合は、リフォームできる専有部分と専用使用権の違いも理解しておきましょう。よく勘違いしがちなのが、玄関扉や既存の窓枠、窓ガラス。これらは専用使用権となり、勝手に取り換えることはできません。玄関扉も部屋の内側の色を変えることはできても、外側の色を変えることはできません。こうしたことも、不動産仲介会社やリフォーム会社に確認すればわかることですから、事前に相談するといいでしょう。
  • 大規模修繕に関する情報も入手
    築年数の古いマンションの購入を検討する際、もうひとつ忘れてはならないのが、大規模修繕の予定時期です。大規模修繕で給排水管取り換え工事などが予定されていれば、リフォーム内容を修正することも考えられます。せっかくリフォームしたのに、壁紙がはがされて、そこだけ微妙に違う色になってしまった、室内の給排水管の入れ替えが無駄になった、という話もよくあることです。これまでの修繕履歴とともに、今後の修繕計画の情報も得ておくと余計な気苦労もなく安心です。

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