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築10年既存(中古)マンションの価格維持率、三大都市圏で前年から上昇

出典:(株)東京カンテイ 「中古マンションのリセールバリュー 2022」

2023

5.31

(株)東京カンテイはこのたび、「中古マンションのリセールバリュー 2022」を発表した。分譲マンションにおいて、新築時と築10年時での価格を基に「維持率」を駅ごとに算出し、現況や傾向などについて調査・分析したもの。リセールバリュー(%)は「流通時の価格÷新築分譲時の価格×100」で算出した。
なお、専有面積30㎡未満、事務所・店舗用のユニットは集計から除外しており、駅ごとに数値を算出するにあたっては一定以上のサンプル数を有する駅に限って掲出している。

首都圏の築10年既存(中古)マンション、新築分譲時に比べ平均132.5%の価格で流通

2022年の首都圏におけるリセールバリューは平均132.5%で、前年(2021年)の119.8%から上昇した。「対象物件が分譲された2012年前後は価格高騰局面にまだ入っていない時期で、新築マンションの販売価格は直近に比べればかなり割安感が強かった」が、「コロナ禍やウクライナ侵攻などを経た現在の既存(中古)マンション市場では堅調な実需・投資ニーズを背景に物件価格が一段と押し上がってきている」といい、「東京23区のみならず東京都下や周辺3県の近郊~郊外エリアに位置するほとんどの駅においても新築分譲時の販売価格を上回る状況」だという。

駅別の築10年既存(中古)マンションのリセールバリューを見ると、対象の398駅のうち、150%以上が71駅(シェア17.8%)、100%以上150%未満が318駅(同79.9%)となり、9割以上が「新築分譲時を上回る資産価値を示す」結果となった。また、182駅(同45.7%)で、首都圏平均の132.5%を上回った。最もリセールバリューが高い駅は、東京メトロ南北線「六本木一丁目」駅(251.6%)で、次いで、東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」駅(208.1%)、小田急小田原線「代々木上原」駅(192.0%)の順となった。

首都圏 駅別 築10年既存(中古)マンションのリセールバリューランキング 2022(上位10駅)

首都圏 駅別 築10年既存(中古)マンションのリセールバリューランキング 2022(上位10駅)

※リセールバリューが同値の場合は、小数点第2位以下を参照し順位に反映
出典:(株)東京カンテイ 「中古マンションのリセールバリュー 2022」

近畿圏は平均125.9%、中部圏は平均109.3%で、ともに前年から上昇

2022年の近畿圏におけるリセールバリューは平均125.9%で、前年の112.2%から上昇した。これまでは、阪神エリアや京都市中心部、大阪市中心部において「資産価値の上昇が目立っていた」が、「直近にかけては堅調な実需・投資ニーズを背景に物件価格が一段と押し上がったことを受けて、近郊~郊外エリアにおいても新築分譲時の販売価格を上回る駅が明らかに増えてきている」という。
駅別の築10年既存(中古)マンションのリセールバリューを見ると、対象の162駅のうち、150%以上は14駅(シェア8.6%)で、「主に大阪市中心部や京都市中心部に分布している」という。100%以上150%未満は137駅(同84.6%)で、9割以上が「新築分譲時を上回る資産価値を示す」結果となった。最もリセールバリューが高い駅は、大阪メトロ御堂筋線「淀屋橋」駅(220.8%)で、次いで、JR大阪環状線「大阪」駅(189.5%)、阪急京都線「京都河原町」駅(182.8%)の順となった。

近畿圏 駅別 築10年既存(中古)マンションのリセールバリューランキング 2022(上位10駅)

近畿圏 駅別 築10年既存(中古)マンションのリセールバリューランキング 2022(上位10駅)

※リセールバリューが同値の場合は、小数点第2位以下を参照し順位に反映
出典:(株)東京カンテイ 「中古マンションのリセールバリュー 2022」

中部圏のリセールバリューは平均109.3%で、前年の104.0%から上昇した。これまでは、100%超となるような高いリセールバリューは「JR名古屋駅の周辺や地元住民から住宅地として高い人気を集める東山エリアに位置する一部の駅に限って」散見されていたが、最近にかけては、「既存(中古)マンション価格が新築分譲時を上回る駅は中部圏全域にわたって着実に増えてきている」という。
駅別の築10年既存(中古)マンションのリセールバリューを見ると、対象の57駅のうち、100%以上150%未満は43駅(シェア75.4%)だった。最もリセールバリューが高い駅は、名古屋市営地下鉄名城線「東別院」駅(142.4%)で、次いで、名古屋市営地下鉄東山線「池下」駅(142.4%)、名古屋市営地下鉄東山線「伏見」駅(133.0%)の順となった。

中部圏 駅別 築10年既存(中古)マンションのリセールバリューランキング 2022(上位10駅)

中部圏 駅別 築10年既存(中古)マンションのリセールバリューランキング 2022(上位10駅)

※リセールバリューが同値の場合は、小数点第2位以下を参照し順位に反映
出典:(株)東京カンテイ 「中古マンションのリセールバリュー 2022」

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