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住宅ローン利用予定者の9割以上が「払いきれるか不安」、約7割が「固定金利」を利用予定

出典:(株)LIFULL 「住宅ローンに関する意識調査」

2023

4.19

(株)LIFULLはこのたび、「住宅ローンに関する意識調査」の結果を発表した。10年ぶりの日本銀行総裁の交代人事に際し、2023年3月10~13日に、全国の3年以内に住宅購入の予定がある人を対象としてインターネット調査を実施し、656人の有効回答を得たもの。

住宅ローン利用予定者の9割以上が「住宅ローンが払いきれるかどうか不安」

住宅購入についての考えを複数回答で聞いたところ、「住宅ローン減税率が変わらないうちに買いたい」(47.7%)が最も多く、次いで「金利が上がる前に買いたい」(46.5%)、「頭金がたまるまで慎重に検討したい」(37.5%)の順となった。「住宅ローン減税率が変わらないうちに買いたい」と「金利が上がる前に買いたい」は、ともに45%超だったことから、同社では「物件価格以外で総支払額に大きな影響をあたえる『減税』と『金利』が購入の意向を左右する重要なポイントになっているようだ」としている。

また、住宅を購入するとしたら住宅ローンを利用するかどうかを単一回答で聞いたところ、「利用すると思う」が85.1%となった。「住宅ローンを利用すると思う」と回答した558人に、住宅ローンが払いきれるかどうか不安があるかを単一回答で聞くと、「大いに不安がある」が68.5%、「やや不安がある」が28.0%となり、合計で9割以上が「多少なりとも不安を抱いていることが明らか」となった。

住宅ローンが払いきれるかどうか不安はありますか?(「住宅ローンを利用すると思う」と回答した558人・単一回答)

住宅ローンが払いきれるかどうか不安はありますか?(「住宅ローンを利用すると思う」と回答した558人・単一回答)

出典:(株)LIFULL 「住宅ローンに関する意識調査」

住宅ローン利用予定者の約7割が「固定金利」を利用予定

「住宅ローンを利用すると思う」と回答した558人に、今、住宅を購入する場合、住宅ローンは「変動金利」と「固定金利」のどちらを選ぶかを単一回答で聞いたところ、「変動金利」は23.3%だった一方、「固定金利」は67.9%(固定金利期間の内訳は、「2年・3年」27.1%、「5年・10年」19.5%、「15年・20年」11.7%、「30年・35年」9.3%、「それ以外」0.4%)となった。同社では「これまでは、異次元緩和により金利が低い水準であった変動金利が人気だったが、ここにきて固定金利を予定している人が増加してきている」としている。

今、住宅を購入する場合、住宅ローンは「変動金利」と「固定金利」のどちらを選びますか?(「住宅ローンを利用すると思う」と回答した558人・単一回答)

今、住宅を購入する場合、住宅ローンは「変動金利」と「固定金利」のどちらを選びますか?(「住宅ローンを利用すると思う」と回答した558人・単一回答)

出典:(株)LIFULL 「住宅ローンに関する意識調査」

今、住宅を購入する場合、住宅ローンは「変動金利」を選ぶと回答した130人に、実質金利が何%になるまで「変動金利」を選ぶかを単一回答で聞いたところ、「1%まで」(37.7%)が最も多く、次いで「1.5%まで」(20.0%)、「2%まで」(18.5%)の順となった。LIFULL HOME'S総研チーフアナリスト中山登志朗氏は「現状の変動金利は平均0.4%台で安定推移しているが、過半数が上昇幅を『1.5%まで』しか許容できないという意向を示したことは、それだけ返済計画をギリギリで検討しているユーザーが多いことを示している」と考察している。

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