国土交通省では、廃校等の空き施設や地方公共団体が所有する空き家等の遊休公的施設を利活用し、官民連携で地域活性化につなげるPPP/PFI事業（スモールコッセンション）を推進していますので、その内容についてご紹介します。

スモールコンセッションについて

（１）スモールコンセッションとは
　「スモールコンセッション」とは、廃校等の空き施設や地方公共団体が所有する古民家等の空き家について、民間事業者の創意工夫を最大限に生かした小規模な官民連携事業※により、地域課題の解決やエリア価値の向上につなげる取組です。
※コンセッションをはじめとした官民連携による事業運営

（２）効果
　スモールコンセッションにより、地域課題の解決やエリア価値の向上などを通じた地方創生の実現が期待されます。スモールコンセッションを通じて、地方公共団体にとっては、施設の維持管理費用の削減やエリア価値の向上、事業者にとっては事業機会の増加や地域への主体的な貢献、地域や住民にとっては、地域活性化や住民サービスの向上、思い入れのある施設の承継等の効果が期待されます。

（３）事業手法
　スモールコンセッションの事業手法は、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律（平成11年法律第117号。以下「PFI法」という。）に基づく公共施設等運営（コンセッション）方式を中心に、RO方式、賃貸借方式、指定管理者制度など、個別の案件に応じて様々な手法が想定されます。

想定される施設

　スモールコンセッションによる活用後の施設類型は様々なものが想定され、例えば、観光施設、スポーツ施設、研究施設、定住促進住宅、福祉施設といったものとして活用することが考えられます。

事例紹介

城下小宿糀や（岡山県津山市）

ユクサおおすみ海の学校（鹿児島県鹿屋市）

スモールコンセッションプラットフォーム

　今般、事業の進め方が分からない、官民の連携体制が構築できない等の課題を解決すべく、産官学金等の多様な主体が参加・連携する「スモールコンセッションプラットフォーム」を令和６年12月16日に設立しました。
　スモールコンセッションの案件形成に向けて、普及啓発や情報発信、会員同士の交流機会を創出することを目的として取組を進めていきます。多くの皆様の入会を心よりお待ちしております。

スモールコンセッションの推進に一緒に取り組むプラットフォームの会員を募集していますので、是非ご参加ください！！
【スモールコンセッションプラットフォーム会員募集ページ】
会員登録申込フォームからお申し込みいただけます。

スモールコンセッションに関する支援制度

　国土交通省では、スモールコンセッションの推進に向け、事業構想の策定等を支援する専門家の派遣や、民間提案に基づく新たな官民連携手法の調査検討、先導的なPPP/PFI事業の導入検討に対する地方公共団体への支援に関し、必要な予算を計上しているところです。こうした支援を通じて、スモールコンセッションの推進を図ってまいります。支援制度の詳細については、国土交通省総合政策局社会資本整備政策課までお問い合わせください。

おわりに

　国土交通省においては、スモールコンセッションを推進し、交流人口や雇用の拡大等による地方創生を実現するため、様々な施策を講じていく所存です。スモールコンセッションの推進に当たっては、産官学金等の連携が不可欠です。是非、皆様におかれては、スモールコンセッションプラットフォームにご参画いただき、一緒にスモールコンセッションを盛り上げてくださると幸いです。