昨年（2024年）6月に国土交通省より公表した「不動産業による空き家対策推進プログラム」においては、空き家流通のビジネス化支援策の一つとして、「不動産コンサルティングサービスの促進」を図っていくことを盛り込んでおります。
　この一環として、昨年（2024年）11月に「不動産コンサルティング地域ワーキング・グループ」（以下「地域WG」という。）登録制度を創設いたしましたので、今回はその内容についてご紹介します。

背景

　空き家等の低未利用不動産が全国的な課題となる中、空き家等の不動産の所有者等に対する不動産コンサルティングサービスには、不動産の活用に係る課題整理や、相続に係る相談をはじめとして、大きな役割が期待されます。
　このことを踏まえ、消費者が信頼できる不動産コンサルティングサービスの普及を図るとともに、不動産コンサルティングサービスを実践する方々が実務に係るノウハウを共有し、関係者間でネットワークの構築ができるよう、「全国不動産コンサルティングフォーラム」を開催することとし、また、その推進体制として、不動産コンサルティングマスター（以下「マスター」という。）を核として活動する地域WGの登録制度を設け、全国の団体等に参加を促すことといたしました。

地域WG登録制度について

　（公財）不動産流通推進センター（以下「センター」という。）において、マスターを核として、全国各地域で実務に関するノウハウの共有や、一般消費者に対する不動産に関する相談への対応をはじめ、不動産コンサルティングに係る活動を実践する団体を地域WGとして登録し、登録を受けた地域WGは、国土交通省やセンターからの情報提供をはじめ一定の支援が受けられる制度です。
　地域WGの業務の内容には、不動産コンサルティングに係る事例やノウハウの地域WG参加者間の共有や一般消費者に対する不動産コンサルティングの事前相談業務が含まれ、消費者が信頼できる不動産コンサルティングサービスの提供を推進する主体としての役割を担います。

今後の流れ

　国土交通省では、今後も、センターとともに、マスターを核として、不動産コンサルティングサービスの推進体制の整備や様々な機会の提供を行ってまいります。
　具体的には、今年は、地域WG登録制度の更なる普及を図るとともに、実務の展開に必要な研修機会や、支援ツールの充実に取り組んでまいります。
　また、今年（2025年）5月には、全国の地域WGを始め関係者が一堂に会し、ノウハウの共有やネットワークの構築等を図る「全国不動産コンサルティングフォーラム」を開催する予定です。
　これらの取組により、消費者が信頼できる良質な不動産コンサルティングサービスを推進してまいります。