トップ > 国土交通省・最新の動き > VOL.170 二地域居住等の推進について
2023
1.11
最近注目されている「二地域居住」という暮らし方をご存じでしょうか。今回は、国土交通省が推進する「二地域居住」についてご紹介します。
二地域居住は、必ずしも定型の定義があるわけではありません。国土交通省では、近年、二地域居住を「主な生活拠点とは別の特定の地域に生活拠点(ホテル等も含む)をもうける暮らし方」と捉え、三拠点以上の居住形態となるものも含めて「二地域居住等」という用語を用いてきました。
これまでの二地域居住は、典型的には都市部と地方部に2つの生活拠点をもち、都市生活者が定期的に地方に滞在し暮らすライフスタイルとされてきました。
今般、コロナ禍において、密を避けるため地方志向が高まる中、テレワーク等の就業環境が整い、就業場所の柔軟性や生活の場の自由度が高まることで、地方暮らしを主とする新しい生活様式に沿った二地域居住等が可能となりました。さらに、いわゆる「アドレスホッパー」、「ノマド生活」と呼ばれる、多数の地域を転々と移動して暮らす多地域居住の形態も出てきています。
二地域居住等は、実践する個人にとっては、地方での豊かな自然・田舎暮らし、仕事・生活環境、趣味、自己実現、地域での社会参画・協働、ふるさと回帰等、多様なライフスタイルを実現する手段となります。
一方、社会的意義としては、地方への人の流れを生み、地域の担い手の確保や消費等の需要創出、新たなビジネスや雇用創出、関係人口の創出・拡大等に寄与し、東京一極集中の是正や地方創生に資すること等が挙げられます。
また、二地域居住等の拠点は、災害等いざという時のリスク回避のための避難先として活用することもできることから、セーフティネットとしての側面もあります。
二地域居住等の普及促進と機運向上を図るため、国土交通省が中心となり、関係省庁協力のもと、2021年3月に「全国二地域居住等促進協議会」を設立しました。
協議会は、正会員(二地域居住等の促進に意欲のある地方公共団体)及び協力会員(関係団体、民間事業者等)により構成されています。
本協議会では、主に二地域居住等の推進に係る様々な施策や事例等の情報の交換・共有や発信等を行っています。全国の地方公共団体や事業者等に本協議会の情報提供の場をご活用いただき、二地域居住等の推進に積極的に取り組んでいただくことを期待しています。
【全国二地域居住等促進協議会HP】
https://www.mlit.go.jp/2chiiki/index.html
自治体の取り組みを後押しするガイドラインを2022年3月に作成し、国土交通省のホームページにおいて公表しています。
【地方公共団体向け二地域居住等施策推進ガイドライン】
https://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/chisei/content/001491148.pdf
個人の方に二地域居住に興味を持ってもらえるよう、二地域居住の魅力、始めるまでの手順、ノウハウ及び実践者の体験談等を紹介するハンドブックを2022年3月に作成し、国土交通省のホームページにおいて公表しています。
【個人向け二地域居住ハンドブック】
https://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/chisei/content/001475113.pdf
国土交通省関係の2022年度二地域居住等関連施策についてご紹介します。情報発信のほか、住まい、テレワーク、観光に関する施策を実施しています。
【全国二地域居住等促進協議会HP】
https://www.mlit.go.jp/2chiiki/support.html
掲載場所 全国二地域居住等促進協議会>支援策等
二地域居住等の推進は、豊かな暮らしの実現に加えて、広く地方創生に資する大きな契機となり得るものです。二地域居住等の普及、拡大に向け、引き続き地方公共団体や民間事業者、関係府省庁と連携して、二地域居住等の推進に取り組んでまいります。
※執筆の内容は、2022年12月1日時点によるものです。
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