トップ>不動産トピックス>2018年の既存(中古)マンション年間平均価格、首都圏で上昇が鈍化
2019年2月13日
(株)東京カンテイはこのたび、「三大都市圏・主要都市別/中古マンション70㎡価格推移(18年・年間版)」を発表した。同社のデータベースに登録された既存(中古)マンションの70㎡換算価格について、三大都市圏別に2009~2018年の推移をまとめたもの。
2018年の既存(中古)マンション価格(年間平均)を三大都市圏別に見てみると、首都圏は前年(2017年)比61万円・1.7%上昇の3,638万円(図1)、近畿圏は同70万円・3.3%上昇の2,188万円、中部圏は同106万円・6.1%上昇の1,817万円となり、三大都市圏全てで上昇した。
ただし、首都圏では「依然上昇傾向で推移してはいる」が、「上昇度合いは明らかに鈍化している」という。一方、近畿圏や中部圏では「大阪府や愛知県で旺盛な実需・投資ニーズを背景にコンスタントな価格上昇を維持している」と同社では見ている。
都府県別に見ると、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、愛知県の全ての都道府県で前年から上昇したが、2016年には前年比12.0%上昇だった東京都が、2017年は同1.3%上昇、2018年は同1.2%上昇となり、「上昇鈍化の動きも散見されつつある」結果となった。
※(株)東京カンテイ 「三大都市圏・主要都市別/中古マンション70㎡価格推移(18年・年間版)」
首都圏を主要都市別に見ると、東京23区は5,385万円(前年比1.3%上昇)となり(図2)、6年連続で上昇したが、「ここ数年は一般購入層のみならず資金に余裕がある富裕層の間でも価格高騰が意識され始めてきている影響から、前年比で2ケタ上昇だった2015年~2016年に比べて頭打ち感が年々強まってきている」という。
近畿圏では、大阪市が3,013万円(同5.3%上昇)となり(図3)、2017年の2,861万円(同1.6%上昇)と比べて上昇幅が拡大した。「好調な観光産業や投資マネーの流入などが後押しする形」と同社では見ている。
中部圏では、名古屋市が前年から6.7%上昇し2,310万円となった。同社では、「自動車産業の好業績やリニア中央新幹線開業に向けた再開発事業も盛んに行われており、旺盛な実需・投資ニーズによるコンスタントな価格上昇が続いている」と見ている。
※(株)東京カンテイ 「三大都市圏・主要都市別/中古マンション70㎡価格推移(18年・年間版)」